危険な急傾斜地に残された微かな痕跡を辿り、駆動力と勘を最大限に活用し、遂に発見した坑口。
命がけで発見した隧道を、遂に白日に晒す、最終回。

三号隧道 内部
 坑口を塞ぐ土を登り、内部の様子をはじめて伺う。
 振り返れば、足元には地面の凹凸としてだけその姿をとどめる軌道跡。
 しかし、デジカメという奴はすばらしい。
 閉塞地点は、坑口から僅か10mほどの地点である。
 これが、坑口部の様子だ。
 まるでコンクリートのような斜面だが、実際の手触りは湿った粘土のようである。
 この写真は、閉塞土砂上端の空洞で見た、内壁の様子だ。
 触ってみると、硬いが、彫刻刀でもあれば削れそうな、微妙な感触。
 残念ながら、本隧道の大部分は、未確認という結末に終わった。
帰還 …そこに待つ悲劇