あなたは、「みちのく道路」という、有料道路をご存じだろうか?
おそらく、青森県にお住まいの方ならばほぼ全員が知っていると思われるが、今時珍しい高速でも観光道路でもない有料道路である。
青森県青森市から、八甲田山地と浅虫半島を結ぶ稜線をみちのくトンネルで穿ち、上北郡天間林村に至る、約22kmの一般県道257号線有料道路である。
開通は昭和55年で、その当時は未開通であった東北自動車道を補完し、八戸道経由で東京への最短時間コースとなっていた。
現在でも、青森都市圏と八戸都市圏とを結ぶ最短ルートであり、国道4号線経由よりも大幅な時間短縮が可能である。
将来的には、八戸道の一部として、東北道と一体となっての北東北周回道路になる計画もある。
という、みちのく道路なのであるが。
山チャリストには、全く優しくない。
「自動車専用道路」なのでは? というツッコミは、半分あたっているが、そればかりではない。
このみちのく道路には、ちゃんと軽車両の通行料も、設定されている。
ちなみに、その額は“80円”。(ちなみに普通車830円)
22kmも走って、たった80円というのは、かなり良心的にも思われるが、全線を通して走ることが出来ないのである。
料金表には、小さく小さく、こんな注釈がある。
「第一種原動機付自転車(50cc以下)、小型特殊自動車、軽車輌、自転車等は公安委員会により、トンネル内の通行が禁止されています。」
公安委員会め!けしからん!
そう激昂してみても、結局無茶をしてタイーホされては始まらないので、トンネルを回避しつつ、出来ればたかが80円の通行料金すらスルーしてしまおうという、超セコイチャレンジが、ある必然性を持って、私に科せられたのである。
ときは、2004年12月15日の、夕刻であった。
山行が史上最もセコイチャレンジ、ご覧頂こう!
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