山行がでも、この道を取り上げようと思う。
近年オブロード業界でとみに人気が急上昇してきた、筋金入りの廃道だ。
その名は、一般県道107号(赤井畑国見線)。
まずは、その諸元。
全長13239.5mの一般県道である当路線は、その全長を中央の山崎峠で宮城と福島の両県に分けている。
路線名が示すとおり、宮城県白石市赤井畑と、福島県伊達郡国見町藤田とを結ぶ、山崎峠越えの道である。
県道に指定されたのは昭和33年で、沿道には福島県の国見町内の僅かを除いて山ばかりしかない。
唯一、山崎峠の宮城県側には、戦前まで稼働していた三安鉱山跡がある。
おおよそ十数年前より宮城県側の4kmほどがの荒廃が進み、県による通行止めの処置が続けられている。
また、宮城県の資料によれば、当路線の宮城県内延長5228.5mにおける道路改良率は0.0%であり、当然、県下ワーストである。
近接地には主要地方道に指定されている小坂峠(改良済み)や、林道の石母田峠があって、県でも正式に廃道とはしていないものの、さしあたり復旧させる予定もないようである。(参考URL:http://www.pref.miyagi.jp/kohou/ombudsman/h13/h13_jirei07.htm 宮城県ホームページより)
遠方に住み、この土地に明るくない私であっても、この道の廃道化の流れは、納得できる気がする。
つまりは、鉱山開発をあてにして県道指定したものの、その開発はうまくいかず、その後隣接地により通りやすいルートが開通するに至り、道自体の存在意義が極めて薄れているのだろう。
なんせ、地図を見ても沿道には人口が皆無なのだ。(国見町藤田地区を除いては)
この、殆ど無名に近かった山崎峠の名が、ここ数年来、オブローダー達の間で話題になっている。
福島道路界のドンsunnypanda氏の『sunnypanda's ROADweb』が詳細なレポートを公開したのがはしりとなるならば、
業界最大手『ORRの道路調査委報告書』のへなり氏によって成されたバイク走破は、多くのファンの度肝を抜いた。
そして、沿線にただ一つ存在する隧道:七里沢隧道 の異形を、衆知のものとした。
その後も、幾多の猛者達によって峠へのアタックは続けられ、優秀なレポートが多数輩出されつつあるが、山行がとしては、かなり遠方と言うこともあり、二の足を踏んできた。
しかし、2005年の3月末にやっとその機会を得、勇んで突入したものである。
なお、足は毎度のMTBであり、単独行となった。
そこで私は、全身がユルユルになるほどの衝撃を食らうことになる。
そして、一応無事に帰宅するにはしたものの、直後にこんなものを作ってしまうほどやられた。
優秀な先人達のレポートの後では、いささか立つ瀬が狭いものの、山行が流山崎峠攻略を、とくとご覧頂きたい!
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