コラム
No.001 どうして、チャリなのか?(99.4.25up)
 なんで、ヨッキれんは徒歩ではなく車でもなく、チャリで山を走るのか。
 それは、車の免許を持っていないからだ。
・・ではなくて(少しはそういう理由もあるのだが)。 山の道路は、チャリで走るのが一番面白いと思うからだ。
どんなに道が凸凹していても、路肩が遥か谷底に落ちていても、大量の土砂に道が埋まっていても、生え出た植物に覆われていても、工事車両が道の中央を占拠していても、通行止めの閉じたゲートがあろうとも、……。

 お構いなしに突っ込める!!

このようなチャリの自由度や走破性の高さは、俺の愛する道路の攻略には欠かせないのだ。

 また、道路を身体で感じれるのも最高によい。
チャリは道路の状況をものすごくダイレクトに伝えてくれる。砂利、土、アスファルト、草、工事用の鉄板。どれも面白い。

 スピードの遅さは目的地までの移動の時など、たしかに問題だが荒れた山道では四輪車よりは間違いなく速いし、ダウンヒルではバイクとちがいメットも付けないため、最高の風を味わえる。
 これほどまでに山にぴったりのチャリだが、究極の魅力は

 最高の征服感がある!!!

ということに尽きると思う。
 それまでは挑戦的に登りばかりが続いた道が、まるで観念したかのように緩やかな弓なりを見せる。
と、その向こうにはそれまでは全く見えなかった遥か遠くの山並みが現れ、振り返ると遥か眼下には小さなカーブミラーが鬱蒼とした木々の合間に見える。
 峠に立つ俺は勝利の快感に酔いしれる。
足の痛みも一時忘れ、その場に転がり地図をめくる。
まだまだ、道は長いようだ。
しかし、そこから先は長い長い下り。
あとは、自転車にまたがりはじめに軽く一漕するだけで、よいのだ。

 気分最高!

さあ、君も明日から真性山チャリストだ!!

 
No.002 山へは、普段着で。(99.5.1up)

 ヨッキれんや、チャリ馬鹿仲間は皆どんなサイクリングにも普段着で望んでいる。
いかにもサイクリストーってな感じのスパッツ(?!)や メットは持っていないし買う気もない。
 ほかのチャリ馬鹿は分からないが、俺は山チャリは貧乏人に相応しい遊びだと思っているので、金のかかることはしなくても楽しめる。 一日中旅をするにも飲食代2000円もあれば十分で、かつて所持金500円以下で走り回っていたことも何度かあった。金などあっても山奥には店も自販もないしな。
 自分の肉体と好奇心だけを糧として無尽蔵に楽しめるのが、山チャリなのだ。

 ここまで読んで、

  『こいつ餓鬼だなっ。
 チャリ用のスタイルには意味が有るんだよ。
 真に深く極めるには形も大切なのさ。
 怪我をしてから後悔すればいいさ。』
 などと思われたあなた、
ごもっともです。

しかし、どうしても必要なものは、自転車だけ!

 他になんにもなくても、天下とった気分になれるのが山チャリ。
 ホントはみんなも思ってるでしょ。
『俺ほど気合い入った奴はいない!!』 って。

 自分だけの天下を山チャリで取ろう。

 

No.003 廃道は楽しい!(99.5.8up)
 いきなり見出しからいって嘘ですな。
ごめんなさい!
廃道は好きかと問われれば、答は、 <嫌い!>につきます。
だって、思い出してみてよ。
あのしつこく体に絡みついてくる倒木の枝、チクチクヒリヒリ汗塗れの体にススキの洗礼、じめじめした草むらで静かに忍び寄る蛭の大群、疲れと蒸し暑さに立ち止まると目の前に群がり飛ぶ 虻や蚊、毛虫まみれの葉っぱ、気の狂ったような登り、チャリになどまったく乗れない岩場、沼と化した道、etc etc・・。
そして何より苦しいのが、もう行き止まりだって分かってるのに、どうしても完璧に道が消えるまで進まねば負け犬になってしまうという恐ろしい脅迫観念。

 べつに廃道なんて面白くない。
最低でも、走ってる最中は。
 唯一の廃道の良さは、攻略完了時の達成感がすこぶる大きいということぐらいかな・・・。

 どうしても、道が廃道化してしまうと悔しさと好奇心に身を任せて、突っ込んでしまうんだよなぁ。 廃道の魔力か!?

 クソ、廃道め!!!

 

No.004ヨッキれんは、レースに参戦しないの?(99.5.18up)

 たまに、マイチャリを見た友人や、お世話になってるチャリ屋の人に『レースに出れば?』とか『折角そんなに自信があるならレースに出なきゃもったいない。』などと言われることがあって、嬉しいには嬉しいのだが、まったく興味はない。
 私は、人と競って走ることに興味がない上に、自分のペースを乱すとどんなに楽しい道もとたんにつまらない。
さらに、自転車向けに設計された道路には全く食指を動かされない。自転車道とかも全然面白くないし。
そもそも、人もやるようなことに興味が薄い。
自分しか走らないような道を、独り占めにしたいのだ。

 もしかしたら、私ってこのコラムを書くたびに仲間をへらしてる?

 

No.005 好き、嫌い。(99.6.3up)

 私が、サイクリングで好きなものと嫌いなものを徒然なるままに挙げてみる。

<好きなもの>

  1. 下り
  2. トンネル
  3. 初めての道
  4. いい景色
  5. 林道名の分かるもの
  6. しばらく悪路を走った後の舗装回復
  7. つづら折り
  8. 追い風
  9. ダイナミックな登り
<嫌いなもの>
  1. ヒル
  2. 引き返さざる得ない崩壊
  3. 完全廃道
  4. 逆風
  5. 走り飽きた道
  6. 工事現場(オヤジ有り)
  7. 粒のでかい砂利
  8. 閉じたゲート
  9. 車通りの多い道

 

No.006 地図あれこれ(99.6.12up)

 俺の山チャリにとって地図はあらゆる局面で重要である。
旅行中はもちろん、計画時に何時間もにらめっこすることもある。
地図こそが、最も俺の山チャリスト魂を燃え上がらせるアイテムだといっていいだろう。
 私のお気に入りの地図は、なんといっても愛用の秋田県広域道路地図[東京人文社発行、5万分の1]である。県別にリリースされているこの地図は、一部例外を除いてほぼ全図が5万分の1というかなりの大縮尺で書かれており、非常に使いやすい。
私の版は92年発行のもので、いっつも旅のお供をしているので年季が入ってる。しかし新しい情報はいち早く自分で書き込んでいるので市販の最新のどの地図よりも最新だ。
それに自分で見つけた林道なども全て書き込んでいるために 地域によっては地形図以上に細かくなった。  この地図の唯一の難点は重いということだが、全ページをばらし、旅先周辺のみ持っていくことでこの問題は解決した。
最近の版では遂に県道の路線番号もプロットされ益々充実のこの地図が、一番のお勧めだ。
 ほかに私が現役で使っているのは、東北圏広域道路地図[東京人文社発行、10万分の1]と、県別マップル5 秋田県広域詳細道路地図[昭文社発行、5千〜20万分の1]の2つ。
 前者は、道路地図帳としてはダントツの林道情報量を誇る。
計画立案時には最も頼れる一冊で、この地図以外には決して載ってないような林道が多く記載されている。
これも大変お勧めの一冊だ。
 もう一冊は、有名なマップルシリーズの県別版である。
流石にまんべんなく高水準で、特に市街部の細かさはダントツだ。見た目にも美しく見ていて楽しいのだが、難点は山岳部の縮尺が小さくいま一つなのと、感覚的に分かりにくい縮尺の図が多く距離感が掴みにくいということだ。様々な縮尺の図が混ざってるのもちょっと・・・。
 それと自分では持ってないが、情報収拾に欠かせないのが地形図だ。
特に2万5千分の1地形図は、あらゆる林道を網羅している、とまでは行かないがあらゆる道路地図帳以上の細かさだ。
それと、歴地形図(かつての地形図)も楽しい。
地形図は、多くの図書館でただで閲覧できると思う。

 お気に入りの地図は、それそのものが走りの履歴であり、同時に、次なる旅に誘うコンパスのようなものだと思う。

 


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