自身にとっての森吉林鉄探索5度目にして、ついにその中間で通行を阻む3号橋梁の両側を極めた。
これは、森吉林鉄探索の最大の目的であった。
目的を達成した私だが、私一人の力ではあり得なかった。
多くの仲間に恵まれ、プレリサーチというルート開墾の助力も大きく、成し遂げたことである。
この計画の成功には、何よりも多くのマンパワーを必要としたと思う。
これまでのレポでも述べたことの繰り返しになるが、探険隊の各人のご協力には、感謝の他はない。
だが
私の中で、
既に進むべき道が出来上がってしまっている、後期の森吉探索への興奮が、当初のそれを上回ることはなかった。
またも、ぶっちゃけてしまっているが…。
こればかりは、探険の興奮を主とする私の山チャリとして、この森吉を振り返った時の、動かし難い事実である。
あくまでも、私個人の感傷ではあるが。
誤解無きように言い添えておくが、私一人でこれだけの成果を得られなかったことは、間違いない。
森吉林鉄のレポとしての出来映えも、一人で探索するよりも良くなったと思う。
現地での興奮という意味での、限界を感じたにすぎない。
多人数であったことも影響していない訳でもないが、やはり、プレリサーチによる開墾作業は、私の興奮に影響している。
3号橋梁東詰への到達と、課題であった遊歩道の踏査を終え、時刻はなお12時30分。
まだ、時間はある。
自分たちで道を拓きながら、探しながら進まざるを得なかった3次探索までは、いつも時間に追われていたのとは対照的だ。
そして、この様な前置きを置いたのは、最後の最後に、わがままな探索を提案したい気持ちがあったからだ。
私はメンバーに、森吉林鉄森吉ダムによる付け替え軌道部の、残る3kmを探索を提案した。
右図中の赤やオレンジの線は、森吉林鉄の森吉ダムによる付け替え区間である。
グレーの部分は、隧道だ。
これまでの5度の探索で、赤い部分の踏査を終えた。
そして、現在地は中央の「3号橋梁」傍である。
現在までに未踏査の区間は、オレンジ色の部分である。
直線距離は3kmほどだが、地形図に点線で示されているものが軌道跡であると仮定すれば、その延長は3kmに達すると思われた。
さらに、この区間の踏査は、そのまま「2次調査」で私を退けた落橋部に通じると思われた。
あのときは、一人であった上に、チャリを伴っており、完全に敗北した訳だが、落橋部から8号隧道を経て、2次調査時同様の渡渉をもって、フィニッシュとしたい。
渡渉点の水位が、辛うじて渡渉を許す程度であることを、ここへ来る途中の車中から確認済みであった。
しめて5号橋梁〜8号隧道〜六郎沢渡渉点までの総延長は、5km弱。
連続で歩く廃線跡の距離としてはすこぶる長い上、これが今までこの区間の踏査を実施できなかった最大の原因なのであるが、送迎の手配を要する。
メンバーのうち、少なくとも自動車を運転できる1名には土沢林道経由で渡渉点まで先回りして頂かねばならない。
今回車輌は2両あるから、出来れば2名。
全員で参加できる踏査ではないのだ。
森吉林鉄付け替え軌道探索は、いま最終局面へ突入する。
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