道路レポートは今回が記念すべき(?)150作目。
そこで今回は、普段あまり取り上げないジャンルとして、都会の市道を見てみようと思う。
おそらく日本に一番沢山あるのが「市道」カテゴリの道だと思うし(平成の大合併により、町道や村道を確実に上回ったはず)、ほとんど誰しもがお世話になっているはずだが、個々の路線名が分かりにくい事もあってか、道路趣味の対象としてはマイナーと言わねばならない。
そして、私が今回のレポートを発表した事によって、そうした傾向に風穴を穿つ… つもりなど毛頭なく、そもそもそれほどのインパクトを有さない道なのであるが、
し か し !
この道の入口にある“看板”だけは、オブローダーなら決して素通り出来ないはず!
かく言う私も、何の予備知識も持たないまま、もちろん探索の対象とするつもりも全くないまま通りかかり、そしてこの市道に捕まった。
そんな舞台はどこかと言いますと…
2009/9/28 10:52 【現在地(マピオン)】
ここは神奈川県横浜市の南部に位置する金沢区の中でも南端に近く、横須賀市と境を接する六浦(むつうら)地区の六浦交差点。
手前を左右に通っているのは国道16号で、奥へ向かっていく道は、この交差点を起点とする神奈川県道23号六ツ浦原宿線である。(背景にあるのは京急本線の高架)
この昼夜間とも非常に交通量の多い交差点は、今回の舞台から1.7kmの近地にある。
朝から横須賀方面のサイクリングに出かけていた私は、次なる舞台である横浜への移動の途中でここに至り、そして予定通り県道23号へ進んだ。
この時点では、直後に遭遇する「市道」の事など、全く予期していなかった。
神奈川県道23号の愛称は、横浜環状4号。
横浜市の外郭をなぞるこの道は、国道1号と16号を連絡している事もあって、これまた交通量が非常に多く、2車線の道幅に車が溢れ返るという、この辺りではありがちだが、やはりうんざりする風景を起点早々に現わしていた。
護岸に守られた侍従川を二度渡るうちに、地区の名前は六浦から大道(だいどう)に変り、電柱に表示されていた住居表示のその文字に意味もなく心を躍らせた。
調べたわけではないが、この道の行き先のひとつは鎌倉であり、しかもその途中に控えているのは「鎌倉七道」のひとつとして名高い「朝比奈(あさひな)切通」(現道は迂回しているが)ということで、その辺からこういう地名が息づいているのかもと想像した。
だが今回の横浜行きの経由地は、予定していた朝比奈切通から急遽変更となった。
原因は、この後すぐに出現した “1枚の看板”…。