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ここが都道との確信も得られ、ニヤニヤしながら右折すると、そこには何とも出来損ないな都道が…。
道を広げるなら広げるで、全部舗装してくれても、いいんじゃない。
工事中なのかと思いきや、辺りにそれらしい車はいない。
まさか、これで完工?!
少し行くと、やっぱり狭くなりました。
しかも、もともと普通の1車線しかなかったところが、半分以下になっている!
早くも普通車にはピンチ。
とはいえ、まだ電線は続いているし、舗装もある。
意外にも、どうにかこうにか抜けてるのか?
あわわわ。わ。
まずい雰囲気。
既に都道ではなくて、この工場の私道だったのか?
背を向けているオヤジさんがこっちを向いたとき、私の企みの全てが否定される懼れがある!
ここは突破だ!
オヤジさんが此方を向く前に、突破!!
大の大人がMTBに跨って軒先を疾駆するのだから、きっと端から見たら怖かっただろうけど、これが私の役目。
まだ、終われない!
あわわわわ×2。
オヤジさんの視線をかいくぐったと思ったのも束の間、道を塞ぐ軽トラか?!
ここ、都道じゃないの?
妙にテンションが上がっているのは楽しいからに他ならない。
怪しい都道はたのしぃねぇ。
で、よく見ると軽トラの脇にはまだ車一台分の隙間があって、一安心。
何もオヤジにビクつく必要なんて無かったんだ!
ここは、天下の公道であるぞ!!
2車線の道を踏み外してからまだ200mくらいしか来ていないが、大変な転落人生。
既に舗装さえお亡くなりになり、霞丘陵との一騎打ちと相成りました。
しかーし!
本当の難所はまだ先だった。
道がないなら諦めもつく。
道はあるけど、この先は難所。
おっ。 ゲートだよ…。
だが、実はここはダミー。
我々オブローダーの悲しい性で、ついつい塞がれた道が正解だと踏んでしまうが、ここは逆。
塞がれているのは関係なくて、都道は真っ直ぐである。
…って、
真っ直ぐの道はさらに狭まって、いよいよ怪しさマックス。楽しさもマックスに。
道幅はいよいよ軽トラ一台が限界に。
こりゃ確かに自動車通行不能かも知れん。
電柱が無くなって以来は、都道だという確信も持てない。(こんな道では持てっこない)
無いが、ここを都道として考えなければ、全長6697mで起点と終点を結べないのも事実。
それに、我らが「プロアトラス」君は、堂々と県道の色を塗ってるしねー。
で、ものの数分で呆気なく稜線らしき場所へ到達。
直前には、良く遊歩道で見るような木製の案内柱が建っていたりして、ちょっと興ざめ。
この近くには歴史の道として知られる七国峠などが、遊歩道化されて残っているのだった。
しかし、今の私に遊歩道の案内など雑音でしかない。
欲しいのはただ、君だけ。 都道だけだよ。
で。何気なく足下の道を進んでいく。
でも、もうここで落とし穴に落ちていた。実は道間違い。
稜線上のこざっぱりした土の道を100mほど行くと、ますます路面は鮮明となって、さらには公園で見るような車止めが。
あたりには、「霞丘陵自然公園」や「ハイキングコース」という、私の嫌いな文字がちらほら。
「あ〜 こりゃ間違ったな」
そう直感。
地図でもここは間違いやすそうな場所だった。
それで事前にマークはしていたのだが、やっぱり間違ってしまった。
ここまで、例の柵で閉じられた分岐以降に分岐らしい物はなかったが、らしい物が無くても、分岐は確かにあったのだ。
地図には、あるのだ。
辺りを見回してみると…地図上にある“正しい道”は、確かにすぐ側にあった。
あったけど、 ちょっと… こ れ は ……。
いや〜〜ん!
聞いてないよとは言わせない。
地図を見たときに知っていたさ。
だからこそ、今まで誰もレポートしなかったんだとも、知っていた。
山行がの前に立ちはだかったのは、へなちょこな霞丘陵などではなく、
ブルジョアたちの殿堂
青梅ゴルフクラブ
まさにのこ時も、すがすがしいグリーンの上でプレイに興じるお父さん達がチラホラ。
今日は平日だよお父さん。 なんて、私が言えるわけもなく。
今度の敵は、どうにも手強そうである。
都道は、右の地図の通りにゴルフ場のまっただ中を突っ切っている。(地図中の点線)
前出のアトラス君に至っては、ここを都道の色で塗るという大技を炸裂させているが、例によって車は通れない。
現時点ではあくまでも書類上の都道と言うことなのだろう。
だが、そこを現実の道として体験したいのが私。
現在地は都道から少し外れた稜線上。
本当の都道は、上の写真にも写っている。
ゴルフコースの手前を横切る砂利道がそれのようだ。
こっから先、ゴルフ場を突っ切らなくても数キロ迂回すれば反対側に行くことは出来る。
しかし、ごく一部とはいえここを都道として描いている地図がある以上、見過ごせない。
ゴルフ場内を通ったら駄目というのはあくまで常識の範疇であって、実際に通れないのかは我が身で体験する必要がある。
問題の区間は、約400mである。
今回のルール。
面と向かって立ち入り禁止と言われたり、
道路を塞ぐ明らかな遮蔽物があったり、
立ち入り禁止が明示されていたら引き返す。
そうでない限り、コース内だって行く!
果たしてゴルフ場に 乗っ取られた 都道は無事なのか。 そしてその先の都道は?
以下、次回。