畜産センターのゲートウェイ門柱に刻まれた
「釈 迢空 とりのみの山のふもとに居りとおもふ心しづけし獅子笛きけば」
この門柱に刻まれた歌の意味を情報提供されたいというお題をいただきました。
広大な鳥海山麓地帯をもつ矢島町は、昭和三十三年に、北部鳥海山麓集約酪農地域の指定を受け、ジャージー種七十五頭が導入されて以来、全国的なジャージー酪農の町として有名になりました。
その中心となるのが、昭和三十九年花立に矢島町畜産センターと改良草地五〇ヘクタールが造成されると、矢島酪農が一気に確立されました。
そのモデルとなったのは、日本全国への酪農普及を先導した山梨県八ヶ岳山麓清里のキープ協会清里農村センターでした。矢島町幹部がキープを創立した米国人宣教師ポール・ラッシュ師の教えに感銘をうけて、何度も清里を視察し、清里と同じモデル農村センターを鳥海山麓の矢島に設立されました。
清里農村センターの入り口には、巨大な石の門柱があり、「われ山に向いて目をあげん わが助けはいずこよりきたるべきぞ」 とキリスト教の聖句が刻まれています。詳細は以下のページにあります。
hhttps://www.seisenryo.jp/about2.html
矢島町畜産センターの門柱も清里農村センターにならったもので、大きさもほど同じ。山にちなんだ聖句のかわりに、釈長空の鳥海山をうたった短歌が選ばれました。
「鳥海山のふもとに居ると、思うこころは静まりおだやかになる だれかが獅子笛を吹いているのをきけばなおさらだ」というような意味になります。