<道路レポ199>和歌山県道230号 高田相賀線 高田トンネル旧道 のレポを初めて拝読したときから、 ■明治44(1911)年 の地形図に描かれている隧道開通前の峠越え道のことが気になっていたのですが その後 地理院地図 を 傾斜量図 のモードで見ると、稜線を峠の鞍部付近で分断する窪みのような影があることに気付き、 「これはひょっとして、切り通しがあるのではないか?」という事に思い至って以来、 気になりゲージが振り切ってしまったので、この秋の好天にも誘われて現地に行ってみました。 その時点では、土を掘り下げた簡単な切り通しでも実際に有ればうれしいし、杣道のような貧弱な道でも 痕跡が残っていてくれれば御の字だろうという感じの期待値で向かったのですが、実際に登ってみると エッジの立った岩の切り通しがクッキリと残り、その前後には道幅一間(1.8m)前後の、 徒歩道としてはかなり高規格で勾配もほとんど感じない立派な道が、ほぼ等高線に沿うようにトラバースしていました。 特に、無装備で歩けた範囲ほぼ全線にわたって路肩を補強している空積みの石垣が、落石や倒木などの外乱以外で 自然に崩壊した箇所は数えるほどしか無かったという堅牢さに度肝を抜かれました。昔の人は本当にすごい。 拙い文で長々と説明しても仕方ありませんので、写真を添付いたします。 おかげで久しぶりに楽しい山遊びができましたので、ここに御礼がてらの報告をさせていただきます。
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