ヤマビル対策に朗報でしょうか。
「ヤマビルをリンゴ酸で退治 秋田大の村上講師が開発」(2010.10.11 河北新報)
秋田大工学資源学部の村上英樹講師(46)=鉱物学=は、リンゴ酸にヤマビルを退治する働きがあることを発見、駆除剤を開発した。安価なリンゴ酸は人体に無害な上、低濃度でも効き目があり、環境にも優しい利点があるという。
駆除剤は、リンゴに含まれるリンゴ酸に食品添加物カラギーナンを混ぜてゲル化。粘着性を持たせて、効果を持続させる。カラギーナンは、吸血後のヤマビルが体外に出す体液中のカリウムに反応して粘性が増すため、リンゴ酸がしっかりとヤマビルに付着する。
ヤマビルの発生場所に散布するほか、衣類や皮膚に吹き付けて使用する。ナメクジや外来カタツムリにも有効。リンゴ酸は水分が蒸発した後、結晶化して酸の力が弱まるため、植物への害はほとんどないという。
全国で拡大しているヤマビルの被害を防ごうと、村上講師は2007年から、ヤマビル駆除剤などの共同研究を珪藻(けいそう)土採掘販売の中央シリカ(北秋田市)、ゼオライトを供給するジークライト(米沢市)とともに進めてきた。
村上講師は「リンゴ酸が付いたズボンの上で、ヤマビルが動かなくなり、効果を実感した。駆除剤の原価は従来品の3分の1ほどになるのではないか」と話している。