「牛乳屋」さんの石柱の「門がまえに夕」と読める字ですが、「肉」のくずし字だと思います。普通、もっとやわらかい形ですが、石に彫っているので、まわりの字と字体を揃えるために楷書のようになっているのでしょう。「くずし字辞典」などに出てきます。
すると、この1行全体は、
「牛肉乳、大いに熱を取り散ず」と読めそうです。
「熱」は、よっきさん「熟」と読まれたようですが、写真を見る限り、4,5画目が短くなっているだけみたいですね。
よっきさんが書かれたように、明治初期なのでしょう。牛肉や牛乳が奨励され、とくに牛乳は、発熱を収めるなど、健康に良いと喧伝されました。その効用をうたっているのでしょう。
そして、二本の門柱は、次のように読むのだと思います。
右から「築地役所牛馬会社改め」
左へ行って「牧牛社鈴木かめ寮と称す」。
明治2年に築地に「牛馬会社」が設立され、とくに牛乳の普及に国を挙げて力を入れたようです。福沢諭吉も宣伝文を書いていますね。
稲取のここは、その流れを汲む工場か販売所ではないでしょうか。
「築地&牛馬会社」でググると、いっぱい出てきます。
過去の掲示板などを全部見ているわけではないので、もし解決済みでしたら、ごめんなさい。
長くなってすみません。