約10ヶ月ぶりの更新となる、玉川森林鉄道のレポート。
今回は、「その9」として、田沢湖町鎧畑地区の鎧畑ダム付近の軌道跡を辿っていこう。
久々なので復習するが、玉川林鉄の特徴として、この鎧畑ダムによって付け替えがなされたと言うことが挙げられる。
昭和33年に完工した玉川水系鎧畑ダムの建設に伴い、昭和31年に、水没区間とその前後約5kmが、それまでの玉川右岸から、左岸へと付け替えられているのだ。
また、この付け替え軌道は特殊なもので、併用軌道、つまりは、車道が併設された軌道であったのだ。
そして、昭和38年には早々と同森林鉄道は廃止となるが、その後も付け替え軌道は県道として、さらに昭和53年には、同線は国道341号線に昇格している。
その後、平行する新道の建設が進められるに及び、平成17年時点で、付け替え軌道時代の車道で現役なのはわずか1km程となってはいるが、いまだ旧道として、その大部分を辿ることが出来るのだ。
一見すれば、国道の旧道にしか見えない廃隧道群に、実は併用軌道という歴史があったことなど、もう忘れ去られたかのようである。
今回は、その併用軌道区間で、唯一現役である部分も紹介しよう。

秋扇湖湖畔の国道
 合流地点は、ちょうど現国道にとっては二つのトンネルの合間の短い明かり区間に過ぎない。
 さて、これは開通間もなくのかもしかトンネル内部の様子である。
 トンネルを過ぎると、鹿ノ作地区となる。
一方、ほぼ同じ地点から撮影したこの写真は、上の写真の翌年(平成16年)6月30日のものだ。
 一方、これは2004年2月11日の様子。
 腰以上の深さがある雪をかき分け、よじ登り、そうしてたどり着いた坑口上端部分。
 そして、平成17年度現在でも、唯一湖畔では新道が開通していない区間となる。
 この水位は、昨年6月のものである。
| 当サイトは、皆様からの情報提供、資料提供をお待ちしております。 →情報・資料提供窓口 | |
| 
 このレポートの最終回ないし最新の回の「この位置」に、レポートへのご感想など自由にコメントを入力していただける欄と、いただいたコメントの紹介ページを用意しております。あなたの評価、感想、体験談など、ぜひお寄せください。 【トップページに戻る】  | 
 |