![]() | 揚石隧道 | 南側 南側遠景 内部 | |
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1930年頃か | 178m |
県内最大の、即ち日本最大級の森林軌道網を誇った二ツ井町。 明治40年代から昭和30年頃まで、あらゆる沢筋に幾多の森林軌道が敷かれた。 そこには多くの隧道もあった。 現在、その多くが土に還ってしまったが、このように拡幅・改良され、車道として活躍するものも、僅かながら存在する。 | |
二ツ井町 揚石 | PR203 | ||
2000年 | 現役 | ||
なし |
![]() | きみまち坂トンネル | 東側遠景 | |
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1979年 | 516m |
“きみまちさか”の名を持つトンネルが、全部で5本、密集して存在している。 これは、1979年に竣工した国道7号二ツ井バイパスのトンネル。 長い直線のトンネルだが、以前、凄惨な大事故が起きたとも言われており(詳細不明)、心霊スポットとされる。 | |
二ツ井町荷上場 | R7 | ||
1999年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 渓后坂隧道 | 東側 東側遠景 内部 西側 | |
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1889年 | 75m |
鉄道トンネルを含めても、県内ダントツの最古を誇るトンネルで、その竣工は、明治22年(1989年)である。 元来幅5.5mの狭いトンネルであったが、昭和27年(1952年、当時は国道7号線として利用されていた)の改良を経て、現在の姿となる。 しかし、まさかそれ程に古いものとは考えられないほど、ちゃんと現役を徹している! | |
二ツ井町荷上場 | PR322 | ||
2002年 | 現役 | ||
隧道探険隊 |
![]() | 渓后坂(旧国鉄)隧道 | ツタに覆われる西側 レンガに圧倒される内部 東側 | |
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1901年 | 約150m |
国鉄奥羽本線の、鷹巣駅・能代駅(現、東能代駅)間は、明治34年に開通したのだが、当時利用されていたのがこの隧道である。 いつごろか、国道7号線を挟んで北側に線路が遷り、この隧道は廃された。 現在では、近くに公園があり一応の案内板はあるものの、内部は荒れ放題である。 私は時間の都合で通り抜けしなかったが、徒歩なら通行できそうだった。 | |
二ツ井町荷上場 | 奥羽本線 | ||
2001年 | 廃止 | ||
なし |
![]() | きみまち坂歩道トンネル | 東側 西側(奥に写る小さいトンネル) | |
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1973年 | 70m |
気に障るような絵画の描かれた内壁を背に、トリオ3人はひとときの休息を取った。
ずぶ濡れの体には、もはや食べた食料を燃焼する力も残っておらず、ただただ震えが停まらなかった。丑三つ時に我々のほかに通るものも無く、蛍光灯の灯りと少し乾いた空気を分かち合い、わずかばかり鋭気を蓄えることができた…。 1995年8月17日の出来事である。 | |
二ツ井町荷上場 | 歩道 | ||
1995年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 峨瓏峡隧道 | 東側 内部 | |
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1993年 | 20m |
峨瓏峡は、藤琴側の支流の名であり、これはその峨瓏峡に沿う林道の隧道である。 林道の隧道としては十分なものであるが、どうやら平成5年に大規模に改修されたようで、以前の姿が気になる。 ちなみにこの隧道は、林道の入り口付近にあり、そこまでは舗装されていることもあり、簡単に到達できる。 | |
藤里町 藤琴 | 林道 | ||
2002年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 小比内林道第1号隧道 | 西側 西側遠景 内部 東側(横向き) | |
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1963年 | 168m |
長い名前だが、これは銘板にあったままであり、正式名称だ。 ゆとりあ藤里などのある広々した藤琴川沿いの田中から、その支流である小比内川沿いの鬱蒼とした沢筋に沿って続くのが、小比内林道。隧道は小比内集落の手前にあり、生活道路としても活用されている。 しかし、狭くて暗い隧道は、だいぶ老朽化している。 | |
藤里町 藤琴 | 小比内林道 | ||
2002年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 小比内林道第二号隧道 | 南側 内部 北側 北側遠景 | |
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1963年頃か | 約20m |
この隧道には銘版などがなく、名称は不明であるが、「一号隧道」の存在からこの名称と類推した。 辛うじて素掘りではないが、かなり自然に一体化してしまっている…。 通るものも殆ど無い林道奥地の隧道であるが、ほんの四半世紀前までは、更にこの奥にも人の住まう集落があったそうだ。 この隧道も当時は生活に欠かせないものであったことだろう。 | |
藤里町 藤琴 | 小比内林道 | ||
2002年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 三ノ倉トンネル | 北側 北側遠景 南側 | |
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1969年 | 47m | 藤里町の中心地である藤琴地区と、二ツ井町を結ぶ道路上にあるトンネル。 数キロはなれて併走する道が県道に指定されており通行量もあるが、こちらは通る車もまばらである。 トンネル自体はかなり古いものの、十分に現役であり、それほど古くは感じられないほどだ。 トンネルという言葉が「隧道」に取って代わって主流になり始めた頃の竣工ではないかと思う。 | |
藤里町 藤琴 | 町道 | ||
2002年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 茂谷隧道 | 北側 明らかに歪んだ側面… 狭くて暗い内部 南側 | |
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1964年 | 157m |
県道の通る風光明媚な素波里峡を迂回して、山越えで直接素波里ダムに至る道がある。
舗装こそされているものの、ヘアピンカーブの連続するこの峠道には、“茂谷スカイライン”というたいそうな名前がある。 そして、この峠には一つの古い隧道がある。 それがこの隧道で、烈しく歪んだ内壁には、「大丈夫?」と問いたくなった。 | |
藤里町 粕毛 | 茂谷スカイライン | ||
2002年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 十六貫トンネル | 南側(秋田側) 北側(峠側) | |
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1984年 | 94m |
現在、白神山地を越えて秋田と青森を結ぶ道は全部で二本。そのうちの一本がこの県道317号線(元“奥地産業開発道路”)である。 その険しい峠道の秋田側の入り口といってよいのが、このトンネルであり、このトンネルを境に道は険しさを増して行く。 | |
藤里町 藤琴 | PR317 | ||
2002年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 新明岱トンネル | 内装工事を残すのみ(西側) 西側遠景 | |
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2001年 | 480m |
白神山地の南麓を一市二町一村に跨り縦断する広域基幹林道米代線、永らく砂利道でヘアピンの連続する難路であったが、現在県の重要な路線として、再整備を受けており、平成19年までには全線2車線の快適な道に生まれ変わろうとしている。 この中でも最も地形の厳しい能代市常盤地区は5本のトンネルを予定しており、その中で最初に開通したのが、このトンネルだ。 | |
能代市 常盤 | 広域林道米代線 | ||
2002年 | 建設中 | ||
なし |
![]() | 鶴形(旧国鉄)隧道 | ||
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1901年 | 約150m |
国鉄時代に奥羽本線の旧線として破棄された隧道。 現在では、酒造メーカーの所有物となり、酒蔵として第二の人生を歩んでいる。 全国的にテレビなどで紹介されたこともあり、この廃トンネル活用は結構有名なようだ。 事前に予約すると、内部の見学もできるようだ。外観だけなら、旧国道などからもよく見えるが。 | |
能代市 鶴形 | 奥羽本線 | ||
1999年 | 個人所有 | ||
なし |
![]() | 釣瓶落トンネル | ||
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不明(近年) | 157m |
白神山地を越えて、秋田と青森と結ぶトンネル。 前後には熾烈な山岳道路が展開していることと思う、残念ながら、未だ走る機会に恵まれない。 | |
藤里町 太良 | PR317 | ||
未走 | 現役 | ||
なし |
![]() | 濁川の森林軌道隧道 | 林道脇に発見 内部 反対側はほぼ埋没、通り抜けられない | |
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1910年頃か | 約5m |
明治40年代に、初めて県内で森林軌道が登場したのがこの一帯である。
その後昭和30年代まで永らく林業の主役を勤めたが、トラック輸送の台頭により衰退。現在では当時の以降の殆どが叢に没してしまった。 この隧道は、軌道跡に敷かれた林道(実は森林軌道も「林道」であるが)の脇にふと見つけたものである。 既に埋没しかかっていた。 | |
二ツ井町 濁川 | 森林軌道 | ||
2000年 | 半埋没 | ||
なし |
![]() | 仁鮒の森林軌道隧道 | この先に… いかにもな地形だが… コンクリで埋められている | |
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1910年頃か | 推定200m |
古い地図で発見したが、もはや埋められてしまったらしく痕跡を見るのみであった。 現在の仁鮒小学校のグラウンドのある高台をトンネルで森林軌道が通っていたようだ。 トンネルの前後には、今でも真っ直ぐなきり通しなど“いかにもな”景色が残されており、感慨深い。 | |
二ツ井町 仁鮒 | 森林軌道 | ||
2002年 | 埋没 | ||
なし |
![]() | 二ツ井西トンネル | 西口のすぐ下を通る県道64号線からの眺め 内部 | |
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1993年 | 644m |
国道7号二ツ井バイパスで最後に竣工した長い直線トンネル。 通行量が非常に多く、歩道があるといえどもまったく油断はならない。 何度も通りたいとは思わないな。 | |
二ツ井町荷上場 | R7 | ||
2002年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 二ツ井東トンネル | ||
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1987年 | 637m |
国道7号二ツ井バイパスの長いトンネル。 “二ツ井西トンネル”とは、1kmほどしか離れておらず、この先にはさらに“きみまち坂トンネル”が控えていて、トンネル連続地帯である。 途中やや蛇行のあるトンネルだ。 | |
二ツ井町荷上場 | R7 | ||
1999年 | 現役 | ||
なし |
![]() | 万内トンネル | 東側 東側遠景 内装もほぼ完成した内部 | |
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2002年 | 165m |
現在大改良中の広域基幹林道米代線の常盤地区の5本の計画トンネルのうち2番目に竣工したものである。 残りの3本については、2002年10月現在、未だ掘削も行われていないようであり、名称なども不明である。 3本目の開通にはもう暫くの時間がかかりそうである。 | |
能代市 常盤 | 広域林道米代線 | ||
2002年 | 建設中 | ||
なし |
現在事業中・計画中のトンネル | |
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日本海沿岸東北自動車道 |
この地域には、現在建設・計画中の日本海沿岸東北自動車道が通る。 主なICとしては、八竜、能代南、能代東、二ツ井などであり、2002年10月現在、八竜能代南間はすでに共用されている。 トンネルが設置される可能性がありそうなのは、能代東二ツ井間だが、未だ用地確保の段階だ。 |
西津軽能代沿岸道路 |
現在の国道101号線の全面改良というとイメージしやすいと思うが、能代鯵ヶ沢間の約90kmの地域高規格道路の計画。 一部建設中の津軽自動車道と接続して、東北自動車道に接続する壮大なプランだ。 現在は、国による候補道路でしかない。 もしこの計画が採択されれば、これまでひとつも道路トンネルがない八森町や峰浜村にももしかしたら…。 |
広域基幹林道 米代線 |
既に新明岱・万内の2トンネルが開通しているが、計画ではさらに3本の建設が予定されている。 平成19年度中の全通を計画しているようだ。 |