インクラインの跡を発見し、これを上り詰めると、作業小屋がそのままに放置されていた。
これより先は、便宜上、「上部軌道」と呼ぶことにする。
定義地区に端を発する定義森林軌道は、その起点から十里平までおおよそ6km。
我々一行が探索を開始したのは、この十里平からであり、距離にしてインクライン直下まで、さらに2kmほどを数えただろう。
この先に、どれほどの軌道跡が眠っているのか?
林鉄探索者達のバイブル『JTB刊 全国森林鉄道』巻末資料の「総延長11.3km」の表記より類推するに、あと3〜4kmほどが残されているのだろう。
さらに、視線や枝線の可能性もまだ、否定できない。
また、インクラインの存在をも暗喩した貴重な資料である航空写真には、この先も部分部分に鮮明な痕跡が、かなり奥まで写っている。
あと3kmは、堅い!
私は、そう確信していた。
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