洋皿10
小丼手筆
釜240m米入レ
灰皿湯呑番傘
五徳火鉢
茶わん当り鉢
小皿コンロ
中皿徳利

箱の裏には、生活用品の名前と数が列挙されていた。
当宿舎の炊事にかかわる「備品一覧」と思われる。
箱自体も、不足品を運び入れる「通い箱」のような性格のものだったかも知れない。

その内容からは、当時の山暮らしにおける食生活と、定員が5名であったことが垣間見れる。
例えば、茶や酒・タバコが当然のように嗜まれていたということ、焼き川魚の料理が頻繁にあったこと。
2本しかない番傘を使ったのは、炊事係の女性だろうか。
それともたまに視察に来ただろう営林署の“お偉いさん”を出迎えるためだろうか。
「当り鉢」とは擂り鉢のことだが、スリに通じるとして忌んだ風流な表現だ。

箱の中身はともかく、この裏蓋のメモは営林署時代の遺物と考えて間違いないだろう。




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