廃道ナイト!2010早春 オブローダー総決起集会!! イベントレポート

所在地 東京都江東区有明 東京カルチャーカルチャー
公開日 2010.1.31
探索日 2010.1.30

【所在地(別ウィンドウ)】

2010年1月30日に東京有明にある東京カルチャーカルチャーにて、大規模なオブローダーの集い「廃道ナイト!2010早春オブローダー総決起集会!!」が行われた。

出演者は私ヨッキれんnagajis氏(日本の廃道)、ミリンダ細田氏(スペシャルゲスト)、シンスケ横山氏(司会進行)の4名。
探索者は118名(チケットSOLDOUT)の精鋭たちである。

今回は熱気に包まれたイベントの模様を、実業之日本社の磯部氏撮影による写真を元にレポートする。




開演まで 〜19:00 


カップル達が寄り添う巨大な観覧車の元、煌々とネオンを灯し始めた“カルカルの門”。

この中で、廃を秘めた男たちが着々と準備を進めている。
また、一番乗りのお客さんは、午後4時半過ぎにはもう着いていた。





会場スタッフの手で描かれた、“道しるべ”。
2本の道が分かれるように描かれているが、再び交わる事はあるのだろうか…。

その中に燦然と輝く、SOLDOUTの文字。
しかし、事前予約無しで岩手県の一関から直接来られたお客さんを含む2名さまは、どうにか会場に潜り込めたとのことである。
人生、チャレンジが大切だと分かるエピソードだが、次もこうなるかは分からないのでご予約されることをおすすめしたい…。


悪だくみをする BG オブローダー出演者たち。

左からnagajis氏、ヨッキれん、ミリンダ細田氏である。
左右の二人は初対面であるが、ミリンダの醸すほんわかムードが早くも漂い始める。

ちなみにこの細田氏、来るときに一つ隣の駅で下車するという、ナイスなボケを披露してくれた。




今回は調理スタッフさんのアイディアにも脱帽。

なんと本日限定の「フリーオブ」サービスで、フード注文の際に「オブで!」と注文するともれなく苔(青のり)がたっぷり乗ってくるとのこと。
ノリだけに悪のりっぽいが、味の方は元がよいので問題ナッシングだろう。
…実際にチャレンジした方の感想も伺いたい。



“オブメニュー”はこれに止まらない。

今日のオムそばは、苔が前面に育ってしまった廃止後25年目のアスファルト廃道をイメージした「オブソーバー」と命名。

ナイスネーミング!




さらにアルコールOKの人にはこれもある!

謎の沈殿物が底の方に澱んだ、うっすら青緑の液体。
個人的には十和田のルルドの泉のように見えたので、「水没隧道」と命名した。

細田氏は出演前にこれを一杯完全に飲み干していたが、感想は「呑みやすい 呑みやすい 呑みやすいす」だった。
沈殿物の正体は、敢えて謎のままと言うことにした。




磯部氏が支配する物販コーナーの方は今回も大充実。

主なアイテムは、廃道本日本の廃道CDvol.2、同43〜45コンプレックスCD、同ステッカー同ワッペン、同Tシャツなど。

非売の展示品は、ミリンダのボトル、イソビタンDなど、細田氏に関係するグッズが多かった。




特に売り切れが早かったのは、日本の廃道謹製のロングキャットTシャツ。

売り切れ後もかなりの数の予約があったので、注文生産と言うことで増産を始めたところである。
ご予約の方にはやがてこの長い猫たちが届くことだろう。
廃道での機能性も重視しているので、ぜひオブローディングに連れて行ってあげて欲しい。




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開演〜終演 19:00〜22:00


午後7時、予定通り開演。

会場の入りは、ご覧の通りほぼ満席。




まず最初に司会役の横山氏がトークし、それから私とnagajis氏が呼ばれて壇上に上がる。
そしてまずは「2010年のオブローディングのますますの発展」を祈念しての乾杯!!



しかし、可愛そうなことに乾杯の時には忘れられていたスペシャルゲスト、細田氏。

私の「細田さ〜ん!!」の呼び込みで、あの探索ルックに包まれた細田氏が登場すると、会場は拍手に包まれた。
薄暗くライトダウンされた店内に、細田氏のブルーのユニフォームは映えまくっていた。




今回の出し物は3部構成。
その第一部は「伊豆半島の明治隧道」というテーマで、私とnagajis氏による合同発表である。

これまで16本の存在が確認されている(私調べ)伊豆半島内の明治由来の隧道について、それらを3つのグループに分類した上で、造った「人」と「土木技術」がどこから来て、どのように流れていったのかと言うことを考察した。

そして最後は、地域を限定して集中的にオブローディングすることによって見えてくるモノがあるという、「地域オブローディング」の効用についてプレゼンをした。

あらゆる意味で原初的な「柏嶺隧道」(明治15年完成…伊豆最古)の謎は今なお深い…。




続けての第二部は、息抜きのゆる〜いネタトーク。
私とnagajis氏が集めた「道路の残念なシーン」を大公開&バッサリ。

「ふれあい橋」が悪いんじゃないんです!
そのネーミングが、萌えないんです!!

〆はnagajis氏が滋賀県で発見した、「ヤマイダレの“廃”道」の看板を大公開して、これは粋なムードで終了?!




細田氏もここまでちょいちょいトークに絡んでますが、本領発揮は第三部前半の「ミリンダ細田氏とのアルバム」。

私と細田氏の出会いからこれまでの軌跡を、十数の場面に分けて写真と動画で綴りました。
この時初公開&多分二度目はない、批判必死の無謀渡橋レポ&無謀海難レポも紹介しちゃいました。

写真に写っているのは、細田氏の“キノコの舞”です。




そして第三部後半は、nagajis氏渾身のオンステージ「30分で分かる(かもしれない)村田鶴」。
彼がこの6年間、執念的に追い続けてきた戦前の土木技手(ぎて)に関して、これまで解明されたことの総決算的発表。

難しい単語もぞくぞくと出る中、上手く順序立てて構成されたプレゼンが素晴らしく、次第に引き込まれる私&お客様たち。
そして、グランドフィナーレのフラッシュが流されたとき、壇上には感涙に噎ばないものはなかった。

いや、大袈裟でなく私の涙腺ダムは決壊寸前。(「いまだ現役」のキーワードはまずい…)
発表者自身など、号泣に近い状況。

道って、本当に素晴らしい!



だが、これで終わらないのが生粋のBG(細田氏夫人命名の末期的オブローダーへの称号「BG」とは、馬○軍団の略である)であり、空気が読めない私と細田氏。

最後の最後に、細田氏による空中浮遊術(オブ四十八手、禁外式)を披露して、会場の失笑を買った。

【私がこの時撮影した写真】




22時閉宴の予定が15分遅れてしまい、終電の都合で最後まで見られなかったお客様、本当に申し訳ございませんでした!
ともかくイベントは無事に終了し、恒例のスキンシップタイム。

大勢のファンに囲まれ、ご満悦な表情?のnagajis氏。
補導されそうになっている中学生のように見えなくもないが、大まじめな廃道激論トーク中である。




その頃私は身の程も弁えず、レジカウンター脇の即売席に座って、求められればサインに応じ、求めぬものにもサインを与えている大迷惑行為の最中。
隣にあるレジが開くたび、ローソン時代の想い出が甦ったのは秘密である。

写真は、過去のレポートで自分撮りしたヘン顔を大延ばしにしたものへのサインを求められて、タジタジとなる私。
ご夫婦曰く魔よけの効果があるというのだが、本当だろうか?