国道341号線は、田沢湖から八幡平と言う秋田県有数の観光地を結ぶ幹線国道である。
沿線には、大規模なダムが連続し、その工事の変遷に伴い路線も変化してきたのだが、旧道の一部は、すでに深い湖水に没している。
残された道について、2001年9月2日に2度目の探索を実施。
皆様にも、旧国道のわびさびを堪能していただきたい!
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国道341号線と、県道321号線の分岐点そばの尻高橋から、玉川上流方向を撮影。 巨大な湖は、日本有数の規模を誇る堰止湖である宝仙湖だ。 奥に見える双子の山は、その名も、男神山と女神山といい、今の湖の下に存在した玉川集落では、篤い信仰の対象であったことだろう。 当然国道の旧道も、この湖に沈んでいるはずだが、それはまだこの道が、県道十和田鹿角線と呼ばれていたころのものかもしれない。 |
国道を南下する。 まもなく水尻トンネルをくぐり、水尻橋を渡ると、巨大なダムサイトと立派な休憩施設が見えてくる。 そこに目立たずに旧道の入り口がある。 ここから分け入れる旧道は、あまり長い期間使われてはいなかっただろう。 多分、ここにダムサイトの建設が完了するまでの期間、今では湖底に沈んでいる旧道と、ダムサイトを迂回するために先に完成していた現道とを繋いでいた部分と思われる。 その後、新道が完成し、貯水が開始され放棄されたのだろう。 入ってすぐの場所(写真左)に、写真のロープがあり、車両進入禁止だ。(特に告示はない) 旧道はすぐに下り初め(写真右)、水面にぐんぐん近づいてゆく。 まだ国道らしいペイントも残っている。 |
1Kmも行かずに、道は水没する。 先ほど渡った現道の水尻橋の下をくぐるあたりで、急角度のまま、酸性度が高く独特のエメラルドグリーンを見せる湖面に消えてゆく。 渇水期ならば、もっと進む事も出来るかもしれないが、9月は比較的雨が多く、水量も多いと思われ、これが限界。 でも少しだけ、ルーキー号は水中に侵入。 気合(だけは)見せつけた(はず!) |
玉川ダムです。 ここには、お土産屋さんや休憩施設、ダム資料館(無料)などがあり、楽しい。 秋田県内最大のダムだ。 |
と同様な用途で使われていたと思われる旧道。 でもこっちは現役。 ダム下にある、玉川ダム公園への連絡路として使われているのだ。 もちろん旧道トレースはこの道を下る必要がある。 2車線だが、急な下りと九十九折の続く、過激な区間である。 |
前回この辺りを探索した際には、発見できなかった「7号隧道」を発見!! ダム工事開始とほぼ同時に放棄されたはずで、多分7つある隧道の中で、最も早く放棄されたものと思われる。 延長は53,8m。竣工は昭和31年だ。 なお、この旧トンネルは、ちょっと分かりにくい場所にありますが、現在は、個人の所有物として倉庫に利用されているようで、その事情を踏まえ、詳細な位置や、内部写真は勘弁してください。
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7号隧道を後にして、玉川沿いを南下。 まもなく、現在も使用されている道から離れ、玉川沿いの旧道に入る。 すぐに現れるのが、玉川大橋だ。 写真では、見えにくいが、遠くに赤い欄干が少し見えている。 この区間の旧道には、特に閉鎖物はない。 |
の写真からも見えているスノーシェード。 そこには、見慣れない標識(写真左)「安全速度30」が。 この標識って?何かご存知の方、情報下さい! スノーシェード自体は、いかにも古いつくりのものだが、まだしっかりとしている。 |
まもなく、おにぎり発見!! 道はご覧のように、比較的元気。 この区間が現道にとって変わられたのは、ダムが出来て、さらにその後のことなので、まだまだそれほど経っていないのだ。 |
この区間の旧道は、2Kmほどあるが、この新玉川大橋の袂で、現道に合流。 現道は、旧道を改良する形でさらに南下していく。 この新玉川大橋だが、以前こちらからダムに向かって現道をさかのぼった際、かなり疲労を感じた。 のぼりが続く上、まっすぐで、しかも歩道が狭く、車が多く、しかも風がつよい橋の上、さらに先に見える富森トンネル内部も厳しく登りつづける。 思い出すと疲れるニャ。 |
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