清水国道を下界から間近に観察できるおそらく唯一の場所が、この本谷と檜倉沢の出合である。
ここをちょうど居坪坂の登山道が通っており、すぐ側までは車道になっている。(工事用道路のため現在は一般車通行止め)
この玉砂利の広大な河原となった谷底より最近で約250mの位置を、柄沢尾根から檜倉沢上流に向けて延びる清水国道が通過している。
だが、そこに道があることを予め知っていて観察しない限り、まず気付かないだろう。
沢底から見るよりも、すこし峠寄りの位置からだとよく見える。
いや… “良く”は見えないが、ほんの僅かに見える。
…と思う。
正直、この景色を先に見ていたからこそ、清水国道の踏破は困難であるという覚悟を、十分にすることが出来たと言える。
…見えました ?
写真中央付近の山腹を、左右に横断するラインが、微かに見えると思う。
これが、清水国道の道途である。
この状況であるから、訪問する前からその困難はある程度予想していた。
で、この激藪地帯の実態はどうなっていたかというと…