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  [No.3825] 石碑解読希望! 投稿者:ヨッキれん(管理人)   《URL》   投稿日:2009/09/21(Mon) 06:28:23

また芳ばしいものを見付けてきました。
先日の山梨方面での探索です。
詳しい場所はまだ申せませんが、ある廃道を辿っていったら途中の分岐地点で、これはその堂々たる立ち姿を示していました。
思わず鳥肌が立ちました。

で、トリハダは良いのですが、肝心の碑面が読み取れません。
文字が達筆なのと、碑が大きいため遠景でOKだろうと油断して撮影したのが失敗でした。

皆様におかれましては、「URL」にある画像に御アクセスいただき、なんとか解読をしていただけませんでしょうか。
私が読めたのはここまで…

右 ○道
左 ○○山道 さくら○○○ あはの ○橋あり


  [No.3827] Re: 石碑解読希望! 投稿者:のら猫   《URL》   投稿日:2009/09/21(Mon) 07:01:32

> 詳しい場所はまだ申せませんが、ある廃道を辿っていったら途中の分岐地点で、これはその堂々たる立ち姿を示していました。

逆にその場所が手がかりとなって推定できることもあるんですが…ネタばれになっちゃいますからねぇ…

> 右 ○道
> 左 ○○山道 さくら○○○ あはの ○橋あり

>○○山道
「○延山道」にも見えなくないですが…
仮に年号としたら、寛延か万延ですが、一文字目がどちらでもないかと…

>あはの
「あ」かなぁ?違うような??
更にもう1文字か2文字(し?)続いているように見えますね

う〜ん、ばあちゃんが生きてたら楽勝で読んでくれただろうなぁ…
今更ながら、勉強不足が悔やまれます(;_;)シクシク・・・


  [No.3828] Re: 石碑解読希望! 投稿者:ヨッキれん(管理人)   《URL》   投稿日:2009/09/21(Mon) 07:41:37

>「○延山道」にも見えなくないですが…

これ、身延山道っぽいですね。
現場は身延山に近く、左に行くと実際に身延山方面です。
ありがとうございます。

そして、私が辿った道は右の道で、この「○道」の○が一番気になります。おそらく碑は明治時代のものですから、この○の中身は、県である可能性があります。縣ですかね。いかがでしょう。


  [No.3829] Re: 石碑解読希望! 投稿者:Mokichi   投稿日:2009/09/21(Mon) 07:50:04

なかなか堂々たる石碑ですね・・・
ちょっと画像が鮮明でない(ちょっとブレてる)のですが,コントラストを上げて試してみました。

右 高(?)道,(あるいは縣道 ?)
左 文(?)廻山道(?) (あるいは ○延山道) さくら志ミつ(桜清水?) あはの 霊橋あり

調べてみたら,身延町横根に「桜清水実教寺」というお寺がありますので,もしそのあたりだったらそれかな? という気もしますが・・・・
だとすると,「○○山道」は「身延山道」かな???

「あはの」がちょっとわかりません。「あはめ」「ゐはの」「ゐはめ」とも読めますが意味不明ですね。

済みません,このくらいしか解読できませんでした。


  [No.3830] Re: 石碑解読希望! 投稿者:ヨッキれん(管理人)   《URL》   投稿日:2009/09/21(Mon) 08:12:20

>さくら志ミつ(桜清水?)
>調べてみたら,身延町横根に「桜清水実教寺」というお寺がありますので,もしそのあたりだったらそれかな?

来ました来ました!!
そうです。その近くです。実教寺も左に行くとあります!(行ってはいませんが、方向的には間違いない)

そういえば、近くで情報収集をした際、「大野山」というお寺のお祭りに行くのに件の道を通ったという話が出てました。
「あはの」→「おほの」なのかもしれませんね。 …方角的には、左ではなく右の方が近いのですが…。


  [No.3831] Re: 石碑解読希望! 投稿者:ヨッキれん(管理人)   《URL》   投稿日:2009/09/21(Mon) 08:16:20

もし左が全てお寺関係の行き先だとしたら、
一番下は 「霊場あり」なのでしょうか?
もし「霊橋」だとしたら、なんだそれは?ですよね。


  [No.3833] Re: 石碑解読希望! 投稿者:Mokichi   投稿日:2009/09/21(Mon) 08:41:21

> 一番下は 「霊場あり」なのでしょうか?
確かに,そう読めますね。
「桜清水」と,もうひとつの霊場が併記されているのがポイントかも・・・。
だとすると,もう一つも霊場としての名前ということになりますね。

たとえば,かるさんが書かれている「大石山正慶寺」はこの地図の左上隅,「桜清水」は右下になります。位置関係,どうでしょうか???
http://www.town.minobu.lg.jp/chosei/choushi/minobu/image/chap4/228p-01-0299.gif


  [No.3835] Re: 石碑解読希望! 投稿者:ヨッキれん(管理人)   《URL》   投稿日:2009/09/21(Mon) 09:21:19

> たとえば,かるさんが書かれている「大石山正慶寺」はこの地図の左上隅,「桜清水」は右下になります。位置関係,どうでしょうか???
> http://www.town.minobu.lg.jp/chosei/choushi/minobu/image/chap4/228p-01-0299.gif

碑の現在地は、この地図ですとぎりぎり下に切れてしまっていますが、南面が正面ですので、左の道へ入るとまず実教寺「さくらしみず霊場」があり、榧の木峠を越えて正慶寺「あわめし霊場」へ至り、さらに身延山に達するという道筋が見えてきます。

ここまでの皆さんの成果をまとめると、次のようになりますかね。

右 ○道
左 ○延山道 さくら志ミず あわめし 霊場あり

不明はあと2文字。わずか2時間ほどでここまで解読してしまう貴殿らと、道標石の位置から所在地が逆算されるという現象にも驚いています。そしてもうひとつ、見延町誌や下部町誌、中富町誌がネットで読めるというこの悦び! 探索中は二晩も見延町図書館で資料を読みあさり、2000円近くもコピー代を費やした私の悲しみ…。

ああ。


  [No.3840] Re: 石碑解読希望! 投稿者:明治   投稿日:2009/09/21(Mon) 12:58:25

細かいことで恐れ入りますが、「さくら志ミ“づ”」ですよね、これ。
昔は清水を「志ミづ」と表記することが多かったようで、ググると色々出てきますね。


  [No.3841] Re: 石碑解読希望! 投稿者:ヨッキれん(管理人)   《URL》   投稿日:2009/09/21(Mon) 13:20:59

> 細かいことで恐れ入りますが、「さくら志ミ“づ”」ですよね、これ。

ですねー。お恥ずかしい。


  [No.3851] 桜清水 投稿者:アキオ   投稿日:2009/09/21(Mon) 19:28:25

> > 細かいことで恐れ入りますが、「さくら志ミ“づ”」ですよね、これ。

横レス申し訳ないですが、
碑の文字は、MokichiさんがNo.3829で書かれた通りの、
「さくら志ミ“つ”」と濁点が無い可能性ってないでしょうか.
濁点が大々的に使われだしたのは、比較的最近だった気がします.
この普及以前というのは、発音上濁っても
清濁の区別無く表記するのが一般的だったとも聞きます.
例えば「にっぽん」という言葉は「にほん」と書かれた訳です.
(その頃は促音も書かなかった)


  [No.3856] Re: 桜清水 投稿者:Mokichi   《URL》   投稿日:2009/09/22(Tue) 10:24:04

> 碑の文字は、MokichiさんがNo.3829で書かれた通りの、
> 「さくら志ミ“つ”」と濁点が無い可能性ってないでしょうか.

私も改めて画像を見てみましたが,濁点は無いように思われました。
(上記URLに解読用にコントラストを上げてみた画像を置いてあります)

歴史的にどのあたりから濁点が一般的になったのかはわかりませんが,法令で濁点が使われはじめたのが昭和2年(Wikipediaより)ということなので,明治時代なら濁点無しというのも有り得るかもしれませんね。


  [No.3832] Re: 石碑解読希望! 投稿者:かる   投稿日:2009/09/21(Mon) 08:17:52

「あはの」は「あはめし(粟飯)」ではないでしょうか。
調べたら身延山に日蓮上人の粟飯にまつわるエピソードをもつ正慶寺というお寺があるそうです。

> 「あはの」がちょっとわかりません。「あはめ」「ゐはの」「ゐはめ」とも読めますが意味不明ですね。
>
> 済みません,このくらいしか解読できませんでした。


  [No.3834] Re: 石碑解読希望! 投稿者:Mokichi   投稿日:2009/09/21(Mon) 08:51:41

> 「あはの」は「あはめし(粟飯)」ではないでしょうか。
> 調べたら身延山に日蓮上人の粟飯にまつわるエピソードをもつ正慶寺というお寺があるそうです。

確かに「あはめし」に読めますね。一番下に「し」に読める縦線もあります。
相又下の大石山正慶寺は別名「粟飯寺」だそうですので,「あはめし霊場」となっても不思議でないかも。


  [No.3844] まとめ 投稿者:明治   投稿日:2009/09/21(Mon) 15:50:22

<参考URL>
(身延町立図書館「◆身延町地域資料◆ みのぶみち」)
http://www3.town.minobu.lg.jp/lib/shiryou/michi/route05.html

(日蓮宗大石山正慶寺公式サイト)
http://www.eps4.comlink.ne.jp/~shokeiji/top.htm


【さくら志ミづ(桜清水)】
実教寺(じっきょうじ)前にある泉。
身延入山の際にここで休んだ日蓮聖人が泉の水を飲んだ後、
桜の杖を立てたらそれが桜の木になったという伝説あり。

【あはめし(粟飯)】
身延入山の際に大石山正慶寺で休んだ日蓮聖人に粟飯のおにぎりを供したという伝説から、
正慶寺の別名は「粟飯寺」。


日蓮聖人にまつわるこれらの寺院は「霊場」となっていてもおかしくありませんね。
「左」に関しては解読と現実のつじつまが合いました。


  [No.3842] Re: 石碑解読希望! 投稿者:のら猫   《URL》   投稿日:2009/09/21(Mon) 13:46:00

> 「あはの」は「あはめし(粟飯)」ではないでしょうか。

「め」なるほど!
「し」は読み取れたのですが、「め」は判らなかったです


  [No.3836] Re: 石碑解読希望! 投稿者:とおりすがり   投稿日:2009/09/21(Mon) 10:56:03

右 ○道

ですが、最初見たとき舟道に見えました。
その方向に渡し船があるとか、あるいは川下りの船があったとか?
適当ですね、すいません。
でも、こういうの調べるのって楽しいですね。


  [No.3837] Re: 石碑解読希望! 投稿者:ヨッキれん(管理人)   《URL》   投稿日:2009/09/21(Mon) 11:11:10

> 右 ○道
>
> ですが、最初見たとき舟道に見えました。
> その方向に渡し船があるとか、あるいは川下りの船があったとか?
> 適当ですね、すいません。

ああ、見えますね!
これはありますよ、舟道。

というのも、右の道は富士川の川べりに通じている道であり、富士川舟運が盛んであった頃は、上り船を陸から引くための舟道があったはずなんです。しかし、そうなるとこの碑は明治11年の「川べりの新県道開通」より古くから有った可能性がありますね。
残念ながら、側面や裏面などにも建立年は刻まれていませんでしたが…。


  [No.3838] Re: 石碑解読希望! 投稿者:Mokichi   投稿日:2009/09/21(Mon) 11:30:29

ここに富士川船運の簡単な年表があります。
http://kyonan.net/kawa/history.html

身延〜富士間は大正9年まで行われていたようです。要は,身延線(当時は富士身延鉄道)の開通まで使われていたという事みたいですね。


  [No.3839] Re: 石碑解読希望! 投稿者:Mokichi   投稿日:2009/09/21(Mon) 11:23:15

確かにそういわれれば,「舟道」に読めますね。
「舟道」「身延山道」で決まりじゃないでしょうか?

富士川の通船ですが,身延町誌を読む限りでは大正年間頃まで続いていたようです。
「大正5年1月、大野区内の通船切符交付権をめぐって、同区と波木井の有力者との間に紛争が生じた」なんて書かれてますし。


  [No.3855] 解読完了! 投稿者:ヨッキれん(管理人)   投稿日:2009/09/22(Tue) 10:27:28

皆様の御協力で、解読が完了したと思います。
ありがとうございました。

右 舟道
左 身延山道 さくら志ミつ あはめし 霊場あり

以上で、決定〜! パチパチ


  [No.3864] Re: 解読完了! 投稿者:かゆみ止め   投稿日:2009/09/22(Tue) 23:12:54
Re: 解読完了! (画像サイズ: 1354×2187 127kB)

右ですが、ちょっと舟とは違う気がします。
舟の異体字や旧字としても、このような字にはならないかと
あと左の身延の部分も「身」では無いような・・・

それよりも左の身延山道の部分が削られて再度彫り直したように
なっているのが気になります。
「道」の字を比較すると舟道と身延山道を彫った人は違う人だと
思われますので、石碑を設置後に身延山道?と修正したのでは
ないかと思われます。
もしかすると身延山道の前に違う道があったのではないでしょうか?


  [No.3865] Re: 解読完了! 投稿者:ヨッキれん(管理人)   投稿日:2009/09/22(Tue) 23:37:31

> 右ですが、ちょっと舟とは違う気がします。
> 舟の異体字や旧字としても、このような字にはならないかと

確かに、無理に「舟」と読めなくはないけれど、それが“正しい”崩し方に合致しているのかどうかは、私は知識がないので何とも言えません…。

> あと左の身延の部分も「身」では無いような・・・

これも仰るとおりで、立地的にそれ以外無いだろうなと思いはするものの、「身」の字ではない気もしますね。「み」の音に他の字があてられているのでしょうか…。

> それよりも左の身延山道の部分が削られて再度彫り直したように
> なっているのが気になります。

「枠」の存在は私も気になります。
ワープロソフトではないですから、強調のためにああいう表現にはならないと思いますので、やはり彫り直す目的があったと思います。
しかし、元の字がなんであったのかについては、見当が付きません。単に「山道」とか「身延道」とでも書いてあったのでしょうか。それとも、甲州街道とか駿州街道とかだったでしょうか。


  [No.3867] Re: 解読完了! 投稿者:明治   投稿日:2009/09/23(Wed) 01:49:21
Re: 解読完了! (画像サイズ: 295×351 18kB)

> あと左の身延の部分も「身」では無いような・・・

「身」は合っていると思います。

http://www.city.fujinomiya.shizuoka.jp/e-museum/kodo/kodo6.htm

↑こちらは静岡県富士宮市にある「身延山道」の道しるべコレクションですが、
この中のいくつかの「身」の崩し字を模写して添付画像にしました。
ヨッキさん発見分の「身」の崩し字と特徴は一致してると思いますが…

「舟」は私もまだ疑問の余地があるように思います。
きのう祖父の遺品の崩し字解読の本や字典類、貰ってくればよかったorz
(↑っていうかこれもヨッキさんいりませんか?どうせこのままでは引っ越しの足を引っ張るだけなので、
古本屋に二束三文で売り叩かれるor廃棄されるのは目に見えてます。
それよりも現実に活かしてくれそうな人手に渡った方が、本も祖父も喜ぶと思うのです。
普通サイズのが3冊ほどです。よろしければご検討ください。)


  [No.3868] Re: 解読完了! 投稿者:Mokichi   投稿日:2009/09/23(Wed) 08:55:39

崩し字ですか・・・ なかなか難しそうですね。
ちょっと調べてみましたら,オンラインで崩し字を調べられるサイトが幾つか見つかりました。

東京大学史料編纂所 電子くずし字字典DB
http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller

中華民國教育部國語推行委員會 異體字字典
http://dict.variants.moe.edu.tw/
台湾のサイトなので,エンコードをBig5にしないと旨く表示されません。
部首検索なので「舟」は6画,「身」は7画で選べます。

身の方は兎も角(それでも,明治さんが調べてくれた富士宮タイプに似たものはあまりないですが)舟の方も・・・微妙な感じですね。

候補になりそうな漢字を上記DBで調べてみる,というのも解決方法としてはアリかな,という気もしますが,崩し字に地域性があるとすれば,それも決定打にはなりませんね・・・。


  [No.3870] 「舟」ではなく「県」では? 投稿者:ぼの   《URL》   投稿日:2009/09/23(Wed) 18:42:25

舟っぽい字は、やはり、よっきさんのはじめの予想どうり「県」または「縣」ではないでしょうか?

右下の部分に「小」という字のかたちの筆遣いが見られるのが気にかかっていました。
『舟』と考えるには、右下に点を打つ筆遣いが不自然に思います。

Mokichi氏が紹介してくださった電子くずし字字典DBで、あらためて「県」の文字を検索すると、筆の運び方がよく似た画像が出てきました。
URLに画像のアドレスを載せます。いかがでしょうか?


  [No.3871] Re: 「舟」ではなく「県」では? 投稿者:Kazuyuki   投稿日:2009/09/23(Wed) 19:10:39

> 『舟』と考えるには、右下に点を打つ筆遣いが不自然に思います。

確かに絶妙な位置に「点」が見えるのですが、これはキズの可能性もあります。

下の「道」の左右にもやはり「点」のようなキズが見えます。

「身延山道」の「身」の左にも何かあってこれがまるで「へん」のようにも見えて、
もしかして旧字体には「へん」が付くのかとまで勘ぐりました。

よっきさんによる完了宣言が出ましたが、ひっぱってすいません。


  [No.3872] Re: 「舟」ではなく「県」では? 投稿者:ヨッキれん(管理人)   投稿日:2009/09/23(Wed) 19:17:22

私の「終結宣言」が早急すぎただけですから、むしろ話が膨らむのは喜ばしいことです。
個人的には、やはり「舟道」よりも「県道」の方が萌えますしね。後日レポートをする際には、やはりどちらかで決定したいので、ここでの議論は深い方が助かります。

その前提で、私も「舟or県」と「道」の隣に同じような点があるのが気になります。これは傷っぽくもあり、しかし全体的にこの傷が沢山あるので、傷と点の区別が付かないのが本音です。

この碑だけならば、再訪はそんなに難しくないと思っていますが、…悩ましい。


  [No.3873] Re: 「舟」ではなく「県」では? 投稿者:のら猫   《URL》   投稿日:2009/09/24(Thu) 06:09:08

> この碑だけならば、再訪はそんなに難しくないと思っていますが、…悩ましい。

現地に行けるなら、地元で聞き込みしたほうが話が早いかもしれません
このあたりなら、訛りがひどくて聞き取れないということも無いでしょうし…


  [No.3875] Re: 「舟」ではなく「県」では? 投稿者:ヨッキれん(管理人)   投稿日:2009/09/24(Thu) 06:16:35

> > この碑だけならば、再訪はそんなに難しくないと思っていますが、…悩ましい。
>
> 現地に行けるなら、地元で聞き込みしたほうが話が早いかもしれません
> このあたりなら、訛りがひどくて聞き取れないということも無いでしょうし…

廃道を辿っていくと3時間からかかりますが、河川敷や富士川の水をバシャバシャして行けば、すぐに着けると思います。
行けるんですけど、近くに聞き取りが出来そうな集落がないんですよ。
釣り人さんはいると思いますが、彼らに岡の上の、しかも藪の中の事象を聞くのはどうでしょう。


  [No.3876] Re: 「舟」ではなく「県」では? 投稿者:のら猫   《URL》   投稿日:2009/09/24(Thu) 12:47:19

> 行けるんですけど、近くに聞き取りが出来そうな集落がないんですよ。

あわわ、そりゃ難しい…
昔のことが判りそうなところといったら、お寺とかかな?
でも最寄に無いのではどうしようもないですね

> 釣り人さんはいると思いますが、彼らに岡の上の、しかも藪の中の事象を聞くのはどうでしょう。

地元の方なら知っているかもしれませんが…


  [No.3878] Re: 「舟」ではなく「県」では? 投稿者:SHO   投稿日:2009/09/24(Thu) 16:17:03

> > > この碑だけならば、再訪はそんなに難しくないと思っていますが、…悩ましい。
> >
> > 現地に行けるなら、地元で聞き込みしたほうが話が早いかもしれません
> > このあたりなら、訛りがひどくて聞き取れないということも無いでしょうし…
>
> 廃道を辿っていくと3時間からかかりますが、河川敷や富士川の水をバシャバシャして行けば、すぐに着けると思います。
> 行けるんですけど、近くに聞き取りが出来そうな集落がないんですよ。
> 釣り人さんはいると思いますが、彼らに岡の上の、しかも藪の中の事象を聞くのはどうでしょう。
石碑に載っていた正慶寺の方に聞くのはどうでしょうか。


  [No.3896] Re: 「舟」ではなく「県」では? 投稿者:はせがわ   投稿日:2009/09/27(Sun) 04:35:01

はじめまして。ずっと見ていましたが、書き込みは初めてです。

……謎の点は、「舟」の真ん中の横線の延長のように思えますが。
同じ角度で入っているし。
もしくは、長い年月が過ぎ、そこがたまたま欠けてしまったとか。
(その原因は、文字を彫る時に石工もノミの誤り、勢い余った)

という訳で「舟」に一票です。

こういうものについては、教育委員会に問い合わせるのが手っ取り早いと
思います。
教育委員会にわかる人がいなくても、いわゆる郷土史家を紹介して
もらえるし、郷土史家は大抵が定年退職して、ある程度暇のある人なので、
詳し過ぎるくらい説明してもらえると思います。


  [No.3907] 「舟」ではなさそう… 投稿者:明治   投稿日:2009/09/28(Mon) 01:30:34

というのも、今手元にくずし字字典を持ってきて見ているのですが、
何種類か出ている「舟」のくずし字のサンプルを見ると、
どれも2つの点が1本の縦線として表現されているんですよ。
うーむ。


  [No.3932] Re: 「舟」ではなさそう… 投稿者:アキオ   投稿日:2009/10/01(Thu) 04:09:55
Re: 「舟」ではなさそう… (画像サイズ: 160×120 3kB)

電子くずし字字典がやっと見れました。
土日はサーバが落ちていたみたいで。

> 何種類か出ている「舟」のくずし字のサンプルを見ると、
> どれも2つの点が1本の縦線として表現されているんですよ。

くずし字だとすると、とりあえず「舟」ではなさそうですね。
ただ、ぼのさんの言っていた「縣」の崩しは
幾らか似てはいるものの、一箇所筆の流れが繋がらない部分が出てしまうんですよね。

くずし字であれば、つくりの側が「系」「糸」など
最後「小」の様な形で終わる可能性は確かに高そうです。
下のURLは、「緜」という字の崩しです。
http://clioimg.hi.u-tokyo.ac.jp/EXT/3401/800/R8082/36/1/1787/0009.bmp


  [No.3888] Re: 解読完了! 投稿者:アキオ   投稿日:2009/09/26(Sat) 05:20:08

> > あと左の身延の部分も「身」では無いような・・・
>
> 「身」は合っていると思います。

私も当初、「身」には見えませんでしたが、この画像を見て納得です.
偏がある様にも見えますが、
この辺りは一度埋められている様にも見え、
それが欠落しつつあるという考え方もできるかも知れませんし、
あるいは、碑の上から走る亀裂の延長とも取れます.

> 「舟」は私もまだ疑問の余地があるように思います。

これが「舟」でないとすると、下の「道」もちょっと怪しいかも知れません.
右に点の様なものが見えますが、これを併せると、
脚の部分が“凵”の様な形に見えて来ます.
また、この字の上の部分は霊場の「場」の右上にも似ています.
二文字の片方を大きく崩して他方をあまり崩さないというのも不自然な気もします.
「舟」を見直すなら、「道」という先入観も捨ててみた方が良いのかも知れません.


  [No.3963] Re: 解読完了! 投稿者:いまじん   投稿日:2009/10/08(Thu) 22:02:12

こんにちは〜。
この道標を彫った石工さんの癖なんでしょうけど、漢字の横棒が極端な右上がりになっている点に注意すると良いと思います。
舟の字の最終画の横棒も曲線を描いて右上がりに曲がってますね。
で、やっぱり舟道でしょうね。
舟を引いて上った道があったというならばその事実をふまえた方向で解読するのが正解だと思います。

この舟道の右に見える点「ゝ」ですが、これは所謂「圏点」というものであり、その箇所を強調するためのものではないでしょうか?
固有名詞・地名としての「舟道」ではなくて、舟を引く道という意味での所謂「舟道」なのだということを区別するためにこの点を打ったのだと考えると如何ですか?


  [No.4968] Re: 解読完了! 投稿者:   投稿日:2010/06/02(Wed) 05:16:25
Re: 解読完了! (画像サイズ: 634×502 42kB)

はじめまして。日本史を勉強している大学院生です。普段くずし字を読んでいます。話題はずいぶん前のようですが、気になったので書き込みます。

僕が見たところ、

右 縣道
左 身延山道 さくら志ミつ あはめし 霊場あり

と読めます。


右の「縣」についてですが、筆跡(彫跡?)に注目しました。くずし字(古文書)を読むときは、1、字の形(何文字あるか、部首はどれか、筆跡は?など)、2、文章の流れ(前後の言葉からどういう字が来るかを判断)の2つに注目します。今回は文章ではないので、筆跡に注目したというわけです。どういう順番で書かれているかを、添付ファイルで示しました。

くずし字からのアプローチでは、「縣」で間違いないと思います。あとは、歴史的な背景や周囲の状況から判断すべきですが、すでに自治体史は読まれているようですし、別のヒントがほしいところですね。

解決済みでしたら、すいません。


  [No.6382] Re: 解読完了! 投稿者:シベ超   投稿日:2011/10/30(Sun) 16:31:52
Re: 解読完了! (画像サイズ: 661×434 89kB)

はじめまして。いつも面白く拝見しております。
さて、この石碑の「右 ○道」の件はtaka0041氏の見立てどおり、「縣」の草書体で間違いないものと思われます。
添付したのは高田忠周編『行草字彙』から、「舟」、「縣」と、参考として「懸」を抜き出したものです。
『行草字彙』の「縣」は、目の第1画が省略されており、一方石碑では第1画が省略されていません(黄色矢印の部分)。
そこで「懸」を見ますと、赤丸の部分のように第1画を省略しない例があることがわかります。
これらの用例と比較することにより、「縣」の草書体であると推定することができます。
草書は、しばしば楷書とは似ても似つかない形になることがあるので、注意が必要です。