国道105号線は、秋田県内を県南沿岸部の本荘市に始まり、内陸の主要都市大曲を経由し北上、県北内陸部の鷹巣町に至る、秋田県内の交通に欠かせない主要路線である。
現在、この国道に沿った「本荘大曲道路」と「大曲鷹巣道路」が地域高規格道路の候補路線に上がっており(一部は工事まで漕ぎつけている)、全線実現への前途は多難であるといわざるを得ないものの、候補に挙がるだけでも、それだけ重要視される路線であるということだ。
さて、この国道105号線、全線が既に一次改築済みであり、山岳部を中心に2次改築(バイパス化)も進んでいるその整備状況は、比較的良好な状態にある。
特に、阿仁町については郡境に位置し永く車両通行を拒み続けていた「大覚野峠」の開通をはじめ、多くのバイパスが平成以前に開通している。
古くは藩政時代より、「阿仁街道」として利用されてきた道が礎となっている阿仁の国道105号線は、険しい阿仁の山々と阿仁川の峡谷の隙間を縫うように、巧みに道が通っており、特にバイパスではなく、旧道にこそその趣が強い。
既に現在では、バイパス開通の後、本来の道が棄てられてしまった部分もある。
しかし、それらの痕跡は、まだ、かなり鮮明に残っている。
今回のテーマは、この阿仁の、国道105号線旧道に絞ってみたい。
阿仁町の旧国道は、右の地図で青い線で示したものが主である。
それぞれ、赤字で示した現道(バイパス)に対応している。
今回特にレポートとして取り上げたいのは、この旧道の中でも「萱草バイパス」に対応する部分と、「比立内バイパス」のそれである。
これ以外の部分については、簡単な説明にとどめたが、今後さらに調査したい部分もある。
・阿仁合バイパス
・荒瀬バイパス
・萱草バイパス
・笑内バイパス
・比立内バイパス
右の地図内の見たい旧道に対応するバイパス名をクリックしていただければ、その旧道の紹介(レポート)に移動します。