ミニレポ第120-4回 福島県道391号広野小高線 

所在地 福島県南相馬市
探索日 2006.12.10
公開日 2008.12.20

全体地図

いやぁ久しぶり!

皆さんお待ちかねの「壮大に下らないミニレポ」、県道広野小高線の時間ですよ。
気づけば前回更新から1年以上、探索からは丸2年も経ってしまいましたが、このレポートの完結をライフワークにする覚悟ですよ。

しかし、一つ問題が発生。
前回(第三回)のラストで自分で書いた「ニャンコマテ」の意味が、まじめに分からないです。
レポートを書き進めていくうちに思い出せれば良いのですが…。


 【大きめの地図を別窓で開く】

本文中にときおり現れる《現在地》というリンクをクリックして、現在地点を確認しながらどうぞ。
「いや、俺はあくまでも事前情報無しで行きたい。」「カオスなレポきぼん!」という人は、あえて地図を開かないのも良いでしょう。
回の終わりには、おなじみの【おさらいMAP】を用意しました。


壮大に下らないレポート 第4回


9:44 浪江町 請戸橋

我らが県道391号広野小高線は、“3人目の友人”である県道254号長塚請戸浪江線と連合して、請戸橋で請戸川を渡る。
県道391は海沿いを50km以上も南下する道だから、とても多くの川を太平洋に見送っている。



橋を渡ると、浪江町の大字が変わって請戸(うけど)になる。
間もなく写真の丁字路があるが、引き続き県道391号と254号は重なったまま直進する。
しかし、左折の道が県道391号の旧道であるらしい。




平成15年頃の道路地図帳を見ると、右図のように、県道391号と254号は別々の場所を通っている。

それがどういう訳が最新の地図では、県道391号が254号と同じ場所になっている。
この区間については、既にある254号が十分に機能しているので、新たに391号を整備するメリットが無いと判断されたのかも知れない。
(相双建設事務所め、妥協しやがッたな!)

今回は県道391を完全に辿る事が目的だが、その旧道がある場合は、旧道を辿ることにする。

丁字路を左折して、県道391号旧道に入る。





ちょっと待て
生死を分ける安全確認

請戸集落に入る前ろうとした私に、「ちょっと待て」と威圧的な看板が立ちはだかった。

見た感じのどかな集落にしか見えないが、何か「生死を分ける」ものがあるのだろうか。怖い。

ブレーキおよびタイヤ空気圧チェックののち、覚悟を決めて集落への進入を開始した。




請戸集落は漁村である。

請戸漁港といえば、福島県浜通中央部における水産業の拠点とされる第三種漁港で、船曳網漁業や刺し網漁業などの沿岸漁業が営まれている。
「いかなご」が一番捕れるらしいが、イカナゴって食べたこと無いな。

既に出漁も終わったのか或いは休漁なのか、港内は静まりかえっているが、漁船の数を見れば、ここが重要な港であることは分かる。
漁港らしい観光客向けのイベントもあって、年二回の夕市や正月二日の出漁式の日には、かなり賑わうらしい。




“彼女“かと思ったら別人だった。
彼女はこんなに汚れてないもんね。

そんなことを言っては失礼だが、この長ったらしい名前は、県道254号の方である。
このヘキサの出現によって、現在のバイパスが開通するまでは、県道391号だけでなく、254号もこちらを通っていたことが分かる。



9:54 《現在地》 

この突き当たりの丁字路は右折。

正面の家並みの裏は太平洋で、強風にも耐える瓦屋根の家が目立つ。
普段あまり海沿いを走ることがないので、見るもの嗅ぐもの、みな新鮮だ。


請戸集落を出ると、ほぼまっすぐ南西方向に進む。
この区間は既に2車線化しており、歩道こそ無いものの、県道391号としてみれば十分な改良区間であった。
それでもバイパスに指定を奪われてしまったのだから、よく分からない。
いや、深読みすれば、改良が済んでいるからこそ県道391に指定する意義が薄かったのか。

写真の三叉路は古いものらしく、小さな道標石(おそらく大正生)が立っていた。旧県道は引き続き直進。左は町道だ。




田んぼの中にポツンと建つ請戸小学校を過ぎると、大字が両竹(もろたけ)に変わる。
とは言っても道の景色に何ら変化はなく、さらに直線が1km以上も続く。
逆風でないのが救いだが、面白いかと言えばツマラナイ区間。
やがて、右の方にクルマ通りの多い道が近づいてきた。
県道391と254のバイパスであり、向こうはこっちよりもっと長い直線だった。
向こう行かなくて良かった〜。



10:03 《現在地》 

バイパスと合流。

県道391号のバイパスが南(左)に続くが、県道254号は西(奥)へ折れる。
そして、バイパスが出来る以前の県道391号は、もう少しだけ254号と一緒に進んでいた。
引き続き旧道を探るべく、交差点を直進する。




漁港といえばネコ。
ちょっと港からは離れたが、いかにもワルそうなヤツを発見したぜ!
体が黒くて、手ッコは白い。オシャレな襟巻き柄だ。

そして、こいつはただのネコではない。
私がこいつを見付けたとき、こいつはなんと「ダルマさんが転んだ」をしていたのだ!
しかも、トリさんと。

これは動画でご覧頂こう。
【ぬっこぬこ動画】




10:08

交差点から160mほど西に進むと、左に1車線の道が分かれる。
これが県道391号の旧道である。

当然左折。
県道254号よ、さようなら。
余り印象に残らない付き合いだったね。




左折して60m先で前田川を渡る。
橋は森合橋といい、銘板によれば昭和36年竣工らしい。

そして、ここで久々に再開を果たす。


“ナビ江ちゃん” 


え?

なに勝手に名前なんか付けてるんだって?
キモイって?

だって、この道の楽しみって、これくらいでしょ…。

それはさておき、私は運命的なものを感じてしまったよ。
だってさ、なんでこの標識の矢印って私の進行方向と一緒なんだろう。
広野小高線という路線名だから、私は終点から逆行しているのだ。
車線など無いこの道の場合、矢印は「起点→終点」が自然なはず。それなのに…。



森合橋。

これを渡れば、舞台は第3ステージの双葉町に移る。

相変わらず何の盛り上がりもないままで、今回は、ここまで。




今回は、浪江町内の約3.5kmを攻略。
既に旧道と言うこともあって、県道391号の中でも特に平凡でツマラナイ区間。

でも、請戸漁港とか漁村の雰囲気は、好き。
次回は、福島県で一番財政難だと言われる双葉町内に潜入。
県道391号は、果たして整備されているのだろうか?!










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