| 読者の皆さまへのお願い |
|
【山さ行がねが】は、読者の皆さまによるサイトへの貢献によって継続運営をしております。私から読者さまにぜひお願いしたい貢献の内容は、以下の
<読者さまにお願いしたいサイト貢献>
|
歴代地形図にたった1度しか描かれなかった、おそらく、おそろしく短命に終わったと見られる隧道。
秋田から遠路はるばる1000kmオーバーで探しに来て、現地での捜索開始から5分で呆気なく見つかったら、それはそれで“幻の隧道”らしからぬ感じがしたかも知れない。
しかし案の定というべきか、そんな腑や拍子が抜けたようなことは許されなかった。
北口、発見に至らず!
なので今度は南口を探しに行く。
最初、北口と南口のどちらを先に探すか考えたときに、北口を選んだのは、より簡単に現場へ辿り着けそうだったからだった。
南口は、石灰鉱山に近く、立入禁止の構内に属しているリスクがあった。
最悪、現場を確かめることさえ許されず、諦めざる得ないかもしれない……。
が、もはや選択の余地はなくなった。泣いても笑っても、ラストチャレンジだ。……時間的にもね。
2026/4/22 18:00 《現在地》
「現在地」の位置にある、県道50号と国道180号の交差点へやって来た。
この先の国道は以前車で通ったことがある道だが、隧道を意識しながら走るのは初めてだ。
向こうに見える切り立った岩場が、問題の隧道の在処である。
なお、前半終了後から急に25分ほど経過しているが、この間本編とは関係のない行動をしていたので省略した。(井倉駅を見てきた)
交差点附近の国道路上から対岸を撮影した。
昭和32年地形図には、この岩場を横断する道路が描かれており、途中には2本の隧道がある。
しかし、改めてこのように邪魔がない位置から観察しても、隧道も、隧道同士を繋ぐ途中の道も、全く見えない。
というか、もしもこの崖を横切る“片洞門”や、ぽっかりと口を開けた坑口があるのなら、私がたった1枚の地形図から見つけ出すよりもとっくの先に、膨大なこの国道を行き交う“目”が見つけていると思うのだ。
少し位置と角度を変えて撮影。
天工の妙を窺わせる石灰岩の恐るべき垂壁が、高梁川の黒い深淵に音もなく洗われ続けている。
この目を惹く勝景には、今日ではおそらく忘れられてしまった答瀧(もしくは答嶽)という変わった名があることを探索後に知った。
写真奥に薄緑色のタンクのようなものが見えるが、これからあそこへ向かう。
私の答えを、得るために。
国道(と県道50号の重複区間)を200m南下すると、県道50号の右折する交差点が現れる。
そして右折すると直ちに、(チェンジ後の画像)高梁川を渡る白谷橋が架かっている。
昭和49(1974)年竣工の記録を有する橋であり、隧道が描かれていた昭和32年の地形図にはなかった。
というか、そもそも当時ここに橋が架かっていたなら、問題の隧道を掘る動機はなかった気がする。
橋の上から見る、隧道擬定地――答瀧(答嶽)の全景。
差し渡し約300mの顕著な崖で、再三再四の確認にもかかわらず、依然として道路の気配はなし。
18:02 《現在地》
橋を渡ると直ちに丁字路に突き当たり、県道の順路は広い方に従って左折する。
なお、鬼女洞がある柏集落へ行くのも左折だ。だからここまでは以前も来ている。
今回は初めて右折する。右折側には大きな建物があり、外壁に「岡山県共同石灰(株)→」の表示があった。
ぐぬぬぬぬーーん……
右折すると、直ちにご覧の光景だ。
見るからに、採石場やセメント工場の構内っぽい風景である。
思わず気後れするが、おそらくここはまだ公道だ。
地形図に「園路」ではなく通常の道路として表現されているし、ストビューも入っている。
だが、奥に見える坂道は、入口に「立入禁止」の看板が見えるので、構内通路だろう……。
そして、肝心要の私が進みたい隧道擬定地への接近コースは、正直とても微妙だ…。
構内なのか外なのか、本来なら関係者に確認を取るべき所かもしれないが、18時を回ったいま、周囲はすっかり無人であり、機械音さえ聞こえなかったので、ここは自分に都合良く解釈させて貰う。わざと遅く来たんじゃ…。
ちなみに、探索前に予習していた2014年1月に撮影された唯一のストビューだと、ここはもっと“構内感”が強く、とてもじゃないが無断で隧道擬定地方向へ進めるような雰囲気じゃなかった。ラッキーじゃん!
18:03 《現在地》
うわっ! 道があるっ!!
隧道擬定地方面へ続く、崖伝いの明確な道の入口が…!
マジか………
これが、【北口で見た廃道跡】
に繋がる片割れなのだとしたら、やはり両者を繋ぐ隧道は実在したのか?!
長く稼働している鉱山関連のこともあり、北口以上に現存の期待は薄いと思っていた南口だが、この先手付かずだとしたら、これは……。
直ちに突入する!
これは間違いなく道だ。
しかも思っていた以上にしっかりしている。
なぜこれが対岸から見えなかったのか不思議なくらいだが、まだ目立つ岩場の区間に入っておらず、ここは樹木でカモフラージュされているようだ。
18:03
小さな祠を発見!
謂れが分からないが、この先に待つものに関係があるかもしれない。
ただ、さほど古いものではなさそうだ。
祠の前は広場のように広くなっており、そこが道でもあるのだが、新しい轍は全くなく、砂利が敷かれた更地といった雰囲気だ。
祠の広場の先は、予想通り、廃道化。
が、これはむしろ理想的。隧道の正体は現役の鉱山施設という残念パターンが遠のいた。
そして、隧道の擬定地は極めて近い。
なぜなら、隧道無しでは絶対に越えられない崖が、真っ正面に迫っている!!
あぁぁぁぁあああ!!!