2010/8/23 15:05 《現在地》
案内板の地図を頼りに、そこに書かれていた「並木トンネル」というトンネルにやって来た。
その姿は、いたって平凡だった。
…ただし、ここにあるのでなければ。
この場所…案内板いわく“遊歩道”の途中…にあるにしては、とにかく違和感ありまくりのトンネル。
とりあえず、こんな異様さでも立入禁止などではないようで、むしろ私が通ってきた道がチェーンで塞がれている。
坑口の前には、丁字路があった。
トンネルへ入らず、左の山腹へ逸れる舗装路だが、舗装されているだけマシで、どうやらトンネルへ通じる“メインの道”は向こうらしい。
どこへ行く道なのか?
スーパーマップルだとこの辺りには「並木公園」と書かれているだけで、全然役に立たない。
入口で撮影してきた案内板の画像をもう一度再生してみる。
どれどれ? ↓↓↓
これまでの私は、「十二ノ森公園」を通り抜け、「並木散策路」を通ってここに来た。
そして道はここで二手に分かれている。
真っ直ぐ行くのが「並木トンネル」で、テニスコートと野球場の間にある桜広場の下を抜け、スキー場やサッカー場へ続く「コマクサ散策路」に通じている。
左に行く道は、テニスコートや野球場へ行く道で、その一端は県道沿いの「尾瀬第2駐車場」に繋がっている。
というのが、この公園内道路の全体像なわけだが、
どう見ても、目の前にあるトンネルの姿はここに似合わない。
坑門の観察もそこそこに、日蔭を求めてトンネルの中に入った私。
この日も強烈な酷暑の一日だった。
さすがに5mくらい入っただけでは冷気は薄いが、それでも日蔭の効果は絶大である。
そしておそらく誰も来ないだろうことを良いことに、冷たいアスファルトの上に横たわった。
シャツ1枚を通して背中に伝わる地底のひんやり。
う〜〜ん、 トンネル好きだー。 スリスリ。
仰向けに寝そべったままカメラを洞奥に向けて撮影したので、天地が逆になっている。
地面に近いところに視座を置いているせいで、余計にトンネルの大きさ(高さ)が際立っているが、それにしてもこいつは立派なトンネルだ。
右に写っているブルドーザーの大きさと比較して欲しい。
しかもサイズが大きいだけじゃなく、けっこう長いらしい。
出口の明かりが見えない。
つうかそもそも、何でこいつは灯りがないんだ。
…遊歩道 だよね?
この辺の人はみんな懐中電灯をもって散歩するのか?
おそらくこれでも誰も困ってないんだろうなぁ……。
身体を冷やしつつ、坑門前の異様な“不連続風景”を堪能する。
トンネルは明らかに2車線フルスペックの幹線道路級(国道級?)の物なのに、それに続く道は2本足しても全然不足で、特に私が来た正面の道など、まんま未舗装なのである。
このトンネルが本来は遊歩道のために作られたものではなく、もっと「別の使命」を持っていたことは間違いないだろう。
それが何なのか。
実はちょっとだけ心当たりがある。
前回もひとつだけヒントがあった。
しかし、それは心当たりがあるというだけで、位置的に即座に納得できる物でもない。
もし私の“心当たり”が当たっていたとしても、こんな場所にトンネルを掘る意味は「???」であった。
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さて、トンネルで少し体温も下がったので、一旦外に出て並木公園を散策してみることにした。
いちおう探索の当初のきっかけだった「野球場」を、この目で確認しておきたいという意味もあった。
トンネルの外にある舗装路は見ての通り1車線ぎりぎりしかなく、手当たり次第に伐採されて夏のゲレンデのようになった“並木運動公園”を横切っていた。
しかし、予想外のこともあった。
ここに来て、大勢の人の楽しそうな声が聞こえてきたのである。
並木運動公園は、無人ではなかった。
「公園」はもう良いから「トンネル」行けという声は聞こえません!!!!
道のだいぶ下にかなりの面数のテニスコートが設けられており、そこに大勢の学生らしい人影があった。
若人たちの楽しそうな声が蒼天にこだましている。
そうか、そうか。
運動公園は生きていたか…。
残念だな良かった!良かった!
…さて、少しテンションは下がったが、
ここまできたのだから行ってみよう。
野球場に!
ということで、トンネル前から100mほど走ると、野球場への入口となる分岐地点に着いた。
↑↑ここだ↑↑
今は桜の時期ではないが、「桜広場」になっている。
うん。うん。うん。
なんにも間違ってはいないよ。
桜の木が植えられている広場だからね、桜広場だ。 うんうん。
でも、ちょっと案内板のイラストのような“森”を期待してくると…。
植えられている範囲もずいぶん狭いし、せめてもう少し大きな桜を植えてくれないと、春になっても楽しめなさそう。
これなら、元のままの森の方が…。
で、肝心の野球場なんだが・・・。
あ れ か。
どうやらあそこで間違いなさそうだ。
監督がいらっしゃるんで間違いない!
チームの旗色が良くないのか、なんかずいぶんくらい感じだけど。
に、してもだ。
クソ高けぇ。
ぜんぜん行きたくならねぇ…。
トンネルでせっかく拭った汗も再び、だだ漏れ。
でも、なんとか野球場にたどり着いた。
テニスコートだけじゃなく、この球場にも炎天に身を焦がす若人の姿があった。
バカになんてしてごめんなさい。
十二ノ森公園は 今日は調子が出なかった みたいだけど、運動公園の方は夏休み中とはいえ、大活躍でしたね。
前回もらった読者さんのコメントでは、ここには都会の学生がよく合宿に来るので、彼らを当て込んだ運動公園ということらしい。
なんだ、ちゃんと考えているんじゃん。行政。
にしてもすごい球場だ。
バッターボックスから思いっきりホームランを飛ばしたら、時に山風に乗って関東平野まで届きそうな錯覚を覚える。
つうか現実問題、この球場では “ホームランボール拾い” をしたくないな。
ここの標高はいくつくらいあると思う?
ちょうど1200mだ。
まあ、麓の戸倉が十分に高いのもあるんだが、それでも戸倉交差点+220mの高低差がある。
私は前回から上り続けて、これだけの高度を稼いだことになる。大変なわけだ。
この時点で、もうただの公園じゃねー。
運動公園というのも納得で、麓から歩いて野球場に来るだけでちょっとした山登りだ。
さて、さわやか球児たちに心の中で別れを告げて、私は本来あるべき場所へ帰ろう。
ヨッキといえば、穴だろ?
濡れた身体を涼しくしてくれ〜。
このタネは、次回明らかに。
↑↑なんの「タネ」だっけ。 つか、「前回」嘘書いたな!↑↑
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