私が最初にこの道と出会ったのは、細田氏の運転するブルーバードの車内でのことだった。
その日、北三陸の田野畑村で一つ目の探索目的を果たした我々は、次の目的地である宮古市へと、三陸を縦貫する唯一の幹線道路である国道45号線をハイピッチに南下していた。
本州最大の面積を誇る町、岩泉町の小本港はその通過点である。
国道45号線は小本港の前後では、リアス海岸特有の海岸線すれすれまで迫る険しい山なみを避けるように、やや内陸の山林を駆け抜けている。しかし、小本付近では一度海岸線のそばまで降りて、龍泉洞で有名な宇霊羅山などから流れ出す小本川の河口を跨がねばならない。狭い河口部の平野には小本の集落がこじんまりとまとまっている。
小本が近付くと、国道は下り坂になる。
そして、私はこのわずか2kmほどの下り坂で、天にも昇るような興奮を憶えた。
真性の道路好きならば、誰しもがその血潮を騒がせ、ともすれば放屁・吐血・下血などを見せるかも知れない。
大袈裟ではなく、この道はそれほどまでに衝撃的であった。
これが、これが幹線国道だというのか?!
周囲にはたくさんの車が走っている。
みな、平然としてハンドルを握っているように見えた。
だが、こんな道を正気でよく走れるな!!
オマエラ、この道は明らかに異常だぞ!
もし、気が付いていないのならば、獣たちがうろつくような怪しげな廃道の数々を制圧してきた私が宣言してやろう!
この道は、異常だぞ。
絶対に、オカシイ!
06/03/11
12:34
かつて車中からその凄まじい道を体験した私だが、ここは三陸唯一の縦貫国道である国道45号線。押しも押されもせぬ幹線であり、昼夜を問わず交通量は多い。
とてもではないが、その途中で車を停めて味わうなどと言うことは不可能である。
私は、ただ興奮に胸をバクバクさせながら車に揺られているしかなかった。
……“アノ音”を聞きながら……。
私は、いま満を持してチャリにてこの地へ舞い戻った。
身軽なチャリで、このトンデモナイ国道の全容を皆様にお伝えするためだけに!!
小本にて南北の幹線国道45号線と、県都盛岡へと続く東西の幹線国道455号線とが接続している。
上の写真が真新しいその交差点で、右の写真はさらに進んで、いよいよその坂道が始まる小本側の地点である。
ここから約2kmの上り区間となっており、間違いなく国道45号線全長525kmの現役区間では最も険しい道となっている。
チャリで上るのには、それなりに心臓を痛める覚悟も必要だ。(余り真に受けないように……。)
まずは先制パンチとばかりに現れたのは、上り勾配10%を告げる一本の標識。
別に読者の皆様は無理に驚かなくてもいいが、実はこれはかなり珍しい。
昭和40年までは一桁二桁の路線番号を持つ国道を一級国道と称していたが、この元一級国道はいずれも幹線であり、その他の道に比べていち早く改良されてきた歴史がある。
おそらくそれはあなたが住む地域の国道を見ても実感できるだろう。
実際の道路の構造というのは道路構造令という政令で定められているのだが、例えばここは都市部ではないし寒冷地なので、「第三種」という区分になる。すると、その勾配の限界は8%と決められてくる。
この先の道はその規定に従えていないわけで、優先的に改良されて然るべき場所というわけだ。
しかし、現実にはこの通り国道として現役である。
一桁二桁の路線番号の道で、先の上げた道路構造令の規定を逸脱した規格という場所は現在では非常に珍しく、おそらく東北全体でも数えるほどしかないだろう。(別に平行するバイパスと旧道が共に国道指定されているような場所の旧道以外では、私はここ以外知らない)
上の写真の奥の方、道路端に小さく写っている緑色の物体は、「まきえもん」である。
「まきえもん」はここ数年来、急速に東北各地に増殖しているようだが、自動の融雪剤散布装置である。
ある条件を満たすと自動で路面に向けて勢いよく塩の塊を噴出(さながらスプリンクラーのように)するのだが、その動いている姿を見たことは、まだ無い。
それはさておき、この道と関連があるのかは不明だが、標識の柱に意味深な御札が……。
チャリならではの発見だと思うが……見つけても嬉しくない発見である。
勾配10%の標識に偽りはなく、その先すぐにそれらしい急勾配が始まる。
そして、この勾配は登り切るまで一度も緩むことはない。
道幅もとても余裕があるとは言えない状態で、チャリなどが通るスペースはまるでない。
そこを大型車を含む車列が頻繁に往来するのだから、緊張しっぱなしである。
もっとも、こんな緊張など、下りに比べれば猫のあくびみたいなものだ。
大きなカーブとしては下から数えて二つ目のここは、アウト側に分厚いコンクリートの壁が設置されている。
いかにも近付けば危険とばかりに虎模様に塗られた壁の外は崖で、さらに下には民家の屋根が見えている。
ドライバーには申し訳ないが、ここではあなたの命よりも、平和な茶の間の方が尊重されている。
不注意によってカーブをオーバーランしたドライバーには、おそらく何の役にも立たないだろう薄っぺらなタイヤバリアの他に衝撃を和らげるような物は何もない。
あるのは絶対に蹴破れないような厚さ40cmクラスの壁だけだ。
まだ登りは始まったばかりである。
チャリではたった2kmではあるが、なかなか登り切るのが疲れる。
それはいいのだが、一つ計算外のことがあった。
下から上っていくと、目に付く標識といえば最初の勾配10%の他に、追い越し禁止と制限速度標識くらいなもの。
これでは興奮も半減である。
この道の本当の凄さは、下りにこそある!
……というわけで……、
この後のレポートは、上り坂の頂点から下りの視点に立ってお伝えします。
安心してくれ。
これは捏造ではなく、実際に私も峠で折り返して下りを体験してきた。
その模様は、最後に動画で全てお見せする!
13:04
この先のレポートは、坂の頂上から小本へと下っていくものです。使っている写真は上りの最中に振り返って撮影したものなどを使っています。
国道45号線を八戸・久慈側から仙台方向へと走る。
岩泉町小本まであと2kmという地点であるが、松林の中を真っ直ぐ進んできた道は、突如下りに転ずる。
ここまでは道中に殆ど信号もなく、快適な高速コーナーが連続している。自然とドライバーの気持ちも緩み、アクセルも知らず知らずに踏み込みがちとなるだろう。
下りの入口に現れたのは、道を跨ぐ巨大なゲート。
そこに取り付けられた標識達は、この先の危険をドライバー達に何とか分からせようと、必死である。
だが、まだこの段階で己のみに迫る危機を予感できるドライバーは、限られているだろう。
この先 急勾配急カーブ 延長2km
大型車2速厳守 エンジンブレーキ併用
……キテル! 完璧にキテル。
こんな標識を見たことは無い。
(左の標識)言葉だけでは信じて貰えないからとばかりに、グネグネグネグネと描かれたリアルすぎるカーブ。ご丁寧に「現在地」がその入口であることを書き添えることも忘れない。
(右の標識)何速で走ろうが法からは自由である。だが、この道はそれを赦さない?!
2速厳守である。絶対だ。
そして、その両隣の標識は見慣れた物だからインパクトこそ無いが、注目に値するのは「30km/h」の速度制限である。
この速度制限は、道路交通法で定められた標識としては最も低速の制限である。(山道で20km制限などを見ることがあるかも知れないが、あれは法的な拘束力はない筈である……条例などが別にあればその限りではないが……)
この坂に至るまで、大概の車は時速60kmからそれ以上で流れている。そこで、突然30km制限を出されても、俄には信じがたい。
なぜならば、このゲートの地点から見える景色は、まだ真っ直ぐと下っていくだけだからである。
一つ目のゲート標識群をくぐり、さらに真っ直ぐ200mほど進むと、最後通告とばかりに、再び同じ内容の標識ゲートがある。
この二つ目のゲートの先でさらに下りの勾配は増し、直後に歩道が消失する。
いよいよ魔の下りにさしかかるため、道は痩せ細るのだ。
だが、無知な多くのドライバーはまだ、ことの重大さに気が付いていないかも知れない。
この期に及んで速度を落とさないドライバーには、これまで想像だにしなかったある方法で警告するのだが、それについては後述。
ともかく、下りに身を任せ下っていこう。
下りが始まって300m地点。
歩道が消える直前、さすがにまだブレーキに異常が発生する車は無いはずだが、いざというときのためにドライバーに緊急避難所の存在が予告される。
「小本坂の下りでいざとなったら、3箇所の緊急避難所がある。」
そう覚えておくことはあなたの命を助ける可能性があるが、山行がからは慈悲を込めて補足させてもらおう。
「3つ目の緊急避難所は、おそらくあなたの期待には添わない。(理由は後述)
よって、2つ目の緊急避難所までで緊急避難を完了して欲しい!」
450m地点。いよいよ一つ目の急カーブがドライバーの視界に入った頃だ。
この辺りで既に勾配は10%に近付いており、いくら何でもフットブレーキだけで下る愚か者はいないだろうが、先ほどの緊急避難所の予告に次いで、その1カ所目のありかが予告された。
ここまでは、ただ直線の下り坂である。
しかし、一体どれほどの標識、そして路面の標示によって、行く手の難所ぶりが予告されたであろう。
ここまで予告されても速度を落とさない愚者は……次の写真のようになるかも知れない……。
これは、私がチャリで上ってくる最中に目撃した、谷底へ転げ落ちた事故車両である。
ガードレールの方には突き破った痕跡はなく、どうやらかなり前に転落したもののようだ。
道路の外側は全てこのような急斜面になっているが、これはまだ崖の途中で泊まった例で、転落の内容としてはマシな方だと思われる。
それでも、車は回収されることがなかった……、回収できなかったと言うべきか。
なお、このドライバーの生死は不明である。
危険であることは言うまでもないが、見ているこちらが怖いような速度で、次々と車が駆け下ってきた。
積み荷を満載した大型車などは、この勾配ではとてもとても止まりたくても止まれないのではないかと想像するが、制限速度である30kmを守っている様に見える車は少なかった。
冬期間には積雪や凍結が当たり前に発生する道であるが、想像を絶する。
いくつかのヘアピンを経て、いよいよ予告されていた一つ目の緊急避難所が現れた。
カーブの外側に、コンクリート吹きつけの壁に抱かれるような大きな避難所が設けられている。
場内は砂地で細かい凹凸が付けられている。
願わくばこのお世話にはなりたくないが、必要とあらば躊躇わず突っ込むべしである。
なにせ、この機会を逃してしまうと、次のカーブは小本の谷を見晴らす絶景の地。
おそらくブレーキング無しでは生還はなし得ないぞ。
避難所を背にして下りを振り返る。
下りの車線には次のカーブまで徐々に間隔を狭めながら、矢印形の標示が点々と続いている。
この道のあらゆる標識が標示が、地形的にどうしてもなし得なかった安全道路への罪滅ぼしか、執拗にドライバーの視界へ割り込んでくる。
「昇天するのに人の手は借りぬ」とばかりに避難所をパスすれば、待ち受けるのは地の底へ捻り込むような左カーブ。
景色を見ている場合ではないはずだが、ガードレールの向こうの景色は空と海と大地である(ホントに)。
代わりに一般のドライバーが見るべきものはカーブの外の絶景などではなく、立ち並ぶ標識たちに他ならない。
そこには、有名な脳汁噴出道路である釜石は「仙人ループ峠」を彷彿とさせる
「急勾配 急カーブ ここから1200m」の脅迫忠告。
そして……、
これはやっちゃマズイでしょー、と思わず言ってしまいたくなるようなイラストが愉快な 転 落 注 意
ガードレールは二段が二重になっているものの、逝くときは逝くので注意!
すこししつこいよ。
エソジソブレーキ併用せよ
この標識は、見てくれからして一昔前っぽい。
いまのようにゴテゴテと標識づくしになる前から取り付けられていたのだろう。
この辺りで大体下りはじめから1km、中間の地点である。
さて、そろそろアノ音について語るとしようか。
数ヶ月前に、細田氏の車の中でこの坂道を初めて下った日、“奇妙な音”が窓の外から聞こえてきたのだ。
それは、何とも言えない不思議な音で、サイレンのようなアラームのような……、ともかく不気味で不快な音だった。
坂を下りきると、いつしかその音は聞こえなくなっていた。
しかし、あの日、私の乗る車だけでなく、前後の車列もみな、あの大音響(締め切った窓の外から鮮明に聞こえるのだから)の中を下った。
忘れられない音だった。
そして、その音の正体を知る時が近付いてきた。
結論から言うと、音が出る場所は、この2kmの坂道の中に2カ所あった。
そして、その発音所は車が通る度に鳴るわけではないことが、今回の観察によって判明。
音の正体は、制限速度30km/hを超越して下るドライバーに対して発せられる、警告音であった。
そのメカニズムは単純で、右の写真のような車輌感応器が二つ連続した速度検測区間が発音器の100mほど手前にある。
この速度検測器で速度超過と判断されると、発音器にそのデータが送られ、同時にアラームが鳴り出すのである。
私はこの坂の途中で往来する車を見ていて、その答えに行き着いた。
なお、発音器は小さな電光掲示板になっており、音を出すと共に画面に「速度落とせ」の文字を表示するという手の凝りようである。
(ただ、突然鳴り出す音の意味の分からないドライバーが殆どだろうから、効果のほどは……威圧……程度か。)
今度の急カーブは斜面を切り開いて設けられたもので、「まきえもん」が設置されていた。
なお、この区間で唯一の旧道が残存しているのがこのカーブの外側である。
これがその旧道で、カーブ外側の2重ガードレールのさらに外へ続いているのを確認。
時間的な都合で立ち入らなかったが、現道が切り通しのカーブになっている部分の膨らみをなぞるだけの非常に短い旧道で、カーブの出口で再び現道と合一している(ただし落差があるので立ち入り困難)。
ちなみに、この国道と呼ぶには余りにも酷い旧道であるが、いつ頃まで使われていたのかは不明。
この道が一級国道に指定されたのが昭和38年で、この時期に全線の一次改良が始められている。そのことから考えると、まだ二級国道111号線だった時代の旧道、或いはそれよりも古いかもしれない。
全く勾配は緩まずまだ下る!
だいぶ地平が近付いてきたかと思われるが、カーブの外に見える空はまだ高く、たった2kmで高度差150mは伊達ではない。
そして、2カ所目の緊急避難所が見えてきた。
前にも書いたが、私からの忠告としては、3カ所目の避難所はあるにはあるがちょっと……なので、使うならこの2カ所目までにした方が良さそうだ。
そうそう、もう一つ大切なことを書き忘れるところだった。
冬期間の暴走に際しては、一切これら避難所は機能しないと考えるべきである。
なぜならば、
除雪された雪(氷)の壁が入口に1mくらい積み上げられていて、突っ込めば玉砕確実だからだ。
できればお世話になりたくない避難所パート2。
しかし、親切にも、命からがら辿り着いた故障車のドライバーに対しても、この道の至れり尽くせりの“標識網”は手をさしのべることを忘れていない。
こんな親切な避難所を見たことはない!
ただ、素朴な疑問として、いままさにブレーキが故障し、このままでは次のカーブで確実に吹っ飛ぶという状況にあるドライバーが、先に避難所に入っている故障車を見つけて、素直に待避所の使用を諦めるかどうかという問題だ。
また逆に、そのような命懸けの進入を、自分の車を守るためだけに「△」を立てて防ごうとする行為は、殺人とは言わないが……どこか二次進入車に申し訳ないような気がしないだろうか……?
……考えすぎだろうか。
そして、おそらく道中で最も危険なカーブと目される、殆ど直角のカーブに差し掛かる。
ここも勾配は一切緩まず、常に10%近い。
意味の分からぬ我々を脅かした怪音の正体である発音器(電光掲示板)は、ここにある。
また、(正直私は役に立つとは思えないが)3カ所目の避難所の予告(150m先)もある。
それでは、いよいよ実際の音を聞いていただこう。
理由が分からずに突然聞かされれば、これはもう、間違いなく“怪音”である。
左の画像をクリックして、動画をダウンロードしてご覧頂きたい。
なお、大音響注意!PCのスピーカーの音量を確認のうえ、視聴して欲しい。
言うまでもなく、音に注目である。
聴いていただけただろうか?
よく、踏切の音は人間が生理的に不快に感じる音で、極度に不安を抱えている人をフラフラと自殺に追い込むことがあるなどという話を(眉唾かも知れないが)きくことがある。
この坂道で鳴り響いている音もまた、おそらくはそれに違いものだ。
問題なのは、この音は見境無くこの静かで長閑な小本の山並みに響き、そればかりか、驚いたことに、麓の小本の街中でも、この音は風に乗って聞こえて来るではないか!
人命を守るためとはいえ……おそるべし騒音公害のように思える……夜間だって、音は止んでいないことも、この耳で確認済みであるし……。
できれば、できることなら、通行する皆が速度を守り、この音を出さずに済むと良いと思うのだが。
殆ど直角に近いこのカーブのガードレールは特に念入りである。
まずは、下に隙間の無い二枚組のガードレールが前衛。
ここである程度衝撃を吸収した上で、その次のガードレールは、なんとコンクリートの土台の上に生えている。
これは文字通り鉄壁!!
これが突き破られると平和な小本の街並みを直撃してしまうおそれがあるので、ここは絶対にガードである。
言うまでもなく、接触したドライバーの命は……ヤバ気。とにかくスピード出し過ぎるなと言うことだ。
残り800mほど。
そして、ここに最後の緊急避難所がある。
しかし、この避難所はちょっと……。
命の危機に面したドライバーでも、思わず突入を躊躇いそうだ。
あと3つばかり急カーブを凌ぎ切れれば生還(下りきったその場所が信号のある交差点なのが少し心配だが……)できるという場面で、むしろこの避難所の中の方が危険な気がするのは、私だけだろうか……?
いままでの二つの避難所にくらべて、明らかに管理が行き届いていないばかりか、距離も短く、その代わりに奥にはタイヤバリアが分厚く敷き詰められている。
それだけならまだいいが、その手前に4本だけ埋め込まれたタイヤが嫌な予感をさせる。
あそこに突っ込んだら、車が跳ねるのではないだろうか……?
幾ら待っていても、実際に突っ込む車は無さそうなので、私はこの場を後にした。
これで、最初に紹介した登り口付近に繋がっており、レポートは終了である。
如何だっただろう。
あなたの道路好きの魂は、揺さぶられただろうか。
最後に、この坂の全てを納めたチャリでの走行シーンをご覧頂こう。
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なお、カメラが固定されていないので、もの凄く揺れる。大画面で見ると酔うので注意されたい。
え?
鳴らしてるじゃねえか? って……。
えへへへへ……。