千頭(せんず)森林鉄道逆河内(さかさこうち)支線(全長3790m)の探索は、平成22年4月19日に1回目を行い、5月6日に補足として2回目の探索を行った。
当レポートの1〜5回までは、この1回目の探索の往路の模様であり、その結果右図のような成果を得た。
注目して頂きたいのは赤と紫の色分けで、赤い部分はさらに線の種類によって踏破状況が分かれている。
図を見て貰えば明らかなとおり、はっきり言って、往路の探索は単なる「触り」でしかなかった。
途中に隧道(5号隧道?)の坑口を発見、目視するなどの成果はあったが、路盤上には一度も立つことが無く(というか“出来ず”)、とりあえずの目的地である「無想吊橋」を目指したに過ぎなかった。
おそらくは紫色の辺りに軌道が敷かれているとは思うものの、それは推定であり、しかも終点の位置も確定するに至らなかった。
こんなんでは全然ダメだ。
このレポートの当回以降では、1回目の探索の復路及び2回目の探索の成果をフル活用して、出来うる限り「未踏を踏み」「未解明を解明する」努力をする。
私と(おそらく)皆様が待ち望む、本当の「逆河内線」のレポートは、ようやくここから始まる。
かの無想吊橋さえ、私にとってはこの廃線跡を解明する為の“通過点”に過ぎなかった。
…と、思えるくらいの成果があったかどうかは、皆様の評価に委ねよう……。
というわけで、今回から穴埋め式に“紫を潰していく”ワケだが、まずは終点を確定させよう。
終点については、1度目の探索の無想吊橋上にて初めて視認された。
無想のレポートを読み返して貰えば分るが、それはこの写真の場面である。↓↓↓
林道からは発見することが出来なかった軌道跡が、無想吊橋の旧橋跡のものとされるワイヤー群の
すぐ近くまで、絶壁を横断するような形で存在している様子が見て取れる。
次の写真は、この軌道の終点と思われる付近をとらえたものだ。
遠くの方では林道の下に並行して存在する軌道跡のラインであるが、写真中央の旧無想吊橋が架かっていた小さな尾根よりも手前側には、そのラインが見あたらない。
したがって軌道の終点は、“赤い矢印の先端”辺りではないかと思われた。
そしてこの終点へのアプローチ方法としては、林道から直接ガレ場の斜面を下って行くことが考えられる。
…というプランは、1回目の探索で無想吊橋を戻る最中に思いついたのだが、実際にこのルートで終点部分へのアプローチにチャレンジしたのは、2回目の探索のときだった。
(1回目は無想吊橋攻略直後で気が昂ぶっており、終点を確かめることを完全に忘れて帰路に就いてしまったのだった…)
それではこっから、
後半戦のアタック開始!