水窪中心部の標高が260m、翁川沿い最奥の集落であるここ池島の標高が600mである。
ここまでの7kmは全て登り坂であり、青崩峠への道はまだ半ばだが、なかなかに険しい事を知った。
今回私は車で楽をしたが、何か申し訳ない気さえしてしまった(いずれ青崩峠をやるときは、ちゃんと自転車漕ぎます…)。
そしてここに、待望かつ久々の青看があった。
私はこの少し手前に車を停めると、ようやく自転車に乗り換えた。
こっから先は、探索だ。
急な登りのため、ノロノロと青看に近付く。
青看は250m先の分岐の予告であり、相変わらず「飯田」と「三遠南信道」のセットが直進で、「青崩峠」が右折という案内になっていた。
そして、予告通り、少し進むとまた青看。
今度こそ予告ではなく、本物の青看(?)であるようだ。
何か、青看以外の標識も見えている。
再び1.5車線に狭まった道を登っていくと…
分岐地点に到着した。
青看には国道の表示がされていないが、国道152号はここを右折する。(そして青崩峠の交通不能区間になる)
対して直進する道は、平成20年まで三遠南信自動車道だった。そしてそれと同時に、国道474号でもあった。
(三遠南信自動車道は、国土交通大臣が「一般国道」の自動車専用道路として指定した高速道路(高規格幹線道路)である。同じ高速道路(高規格幹線道路)でも、東名高速道路や中央自動車道などは(道路法上の)「一般国道」ではなく「高速自動車国道」なので、別の法的根拠で整備されている。詳しくはウィキペディアをどうぞ。)
つまり、青看は堂々と古い情報を掲載していることになる。
いまここに「三遠南信道」などという道は存在していない。
だが、高速道路ではなくなったが、それでも飯田へ抜けることは可能である。
だから、行き先表示の半分(飯田)は正しい。
しかしこの、「飯田へ抜けられる」ということに関しても、条件付きである。
その条件が、青看の支柱に取り付けられた、文字びっしりの案内板である。(実はこれが水窪の街中にもあったが、写真を撮り忘れていた)
書いている内容は、「長野県兵越峠7km先 全長8m重量14t以上の車両通行不能」というもので、土地勘も地図もなくて、ここまで青看だけを頼りにしてきたドライバーは、少し戸惑うことだろう。
「 急に「兵越峠」なんて言われても…。
そんなの目の前の「三遠南信道」で、
バババッと越えられるんじゃないの?!」 と。
これは、地図を使って説明しなければなるまい。
より広域な図は【こちら(マピオン)】で。
地図のまん中に巨大なS字を描いているのが、山中に突如現れたハイウェイ。三遠南信自動車道(の旧道)である。
現在地で国道152号と三遠南信道が分岐し、それぞれ青崩峠と兵越(ひょーごし)峠に向かっている。
青崩峠は自動車交通不能の登山道だが、兵越峠には林道(現在は市道)が通じており、長野側へ抜けることが出来るのだ。
つまり、兵越峠は国道の不通区間の迂回路として活用されているのである。
改めて注目していただきたいのは、三遠南信道の姿である。
それは草木トンネルを越えた少し先で、市道に合流して終わっている。
…高速がブッツリと… …面白そう!
能書きはこれくらいにして、そろそろ見てもらおう。
山中に突如現れたハイウェイ
ってやつをな!
↓↓↓
↓↓↓
や
り
やがった!
以上のレポートの中に、一箇所重要な訂正がある。
【ここ】で、「直進する道は平成20年まで三遠南信自動車道だった。そしてそれと同時に、
国道474号でもあった。」とした箇所がそれである。
現在の草木トンネルの所属について、ネット上には「一般国道152号に変更された」と「県道に降格した」という、2つの情報が見られた。
このどちらが正解なのかを確認すべく、所管の「浜松市土木部土木総務課」に問い合わせたところ、意外にも、
草木トンネルの区間は現在も国土交通省が管理する国道474号に指定されているとのお答えを得たのである。
草木トンネルは三遠南信自動車道ではないものの、(現時点ではまだ)れっきとした国道474号だったのである。
2011/9/15 自主追記